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Spark7 feat. ISAO&ジャンルカ・フェロ 吉祥寺シルバーエレファント ライヴ・レポート

ライヴ・レポート&撮影●ヤング・ギター編集部

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6月15日(木)、ギタリストISAOのソロ・プロジェクト、Spark7が吉祥寺のシルバーエレファントにて東京公演を行なった。その模様をお伝えしよう。

メタルを中心としつつフュージョンやロックのアクセントを効かせたテクニカルなギター・インストゥルメンタルが定評を呼んでいるSpark7。ライヴでは毎回強力なゲスト・ミュージシャンを迎え、彼らのスタイルによって多彩に楽曲が変化していく様子をみられるのも、Spark7プロジェクトの醍醐味だ。今回はイタリアより、ジャンルカ・フェロ(g)とジュリオ・ストロメンド(key)という2名のゲスト・ミュージシャンを迎えた編成で、ドラマーには仮バンド他で活躍する前田遊野、ベースにはアーク・ストームやグランロデオの瀧田イサム…とトップ・クラスのリズム隊を従え、冒頭から凄まじいアンサンブルが展開された。

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驚異のテクニックを縦横無尽に操る主役のISAOは、過去のライヴに増してさらにキレ味が鋭く、決して大きいわけではないその手で8弦のワイドなネックを所狭しと駆け回っては、見事なフレージングを披露していた。インターヴァルの広いアルペジオやネックの上から左手を出すタッピングなど、次々と繰り出される美技の数々には見ていて飽きることがない。今でこそ6弦以上のギターは見慣れた楽器になってきたといえるが、体型的に限界を感じがちな日本人の中で、その魅力をとことん追求した音楽を作っている人はまだそんなに多くはないのではないか。先駆者といっても過言ではないISAOのプレイは、低音を利かせ過ぎない絶妙にタイトなサウンド・メイクも含めて、弦の多さが生み出す面白さを十二分に伝えていたと思う。

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複雑怪奇な楽曲を演奏するバンド間には常に心地好い緊張感が漂っており、合間に挟まれるトークでは、ISAOの話す日本語が分からないと言ってはニコニコ笑うジャンルカ、一級品のオルガン・ソロをコナしつつも優しそうだった表情がさらに穏やかになり、仏のようにたたずむジュリオ…という、2人の人柄を思わせるような一面もみられ、場内が和やかな雰囲気に包まれた。

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「Golf」をはじめSpark7定番の楽曲に混じって、セットリストにはジャンルカの楽曲が加えられていたのが今回のライヴのポイントだ。披露されたのは4月に日本国内で発売されたソロ・アルバム『DEFYING GRAVITY』から、「Defying Gravity」「Terra Nova」、そして日本盤ボーナス・トラックとなる「Undertow」の3曲。2005年のソロ・デビュー頃から既に、今のジェントに繋がるスタイルを展開していたジャンルカだが、これらの新曲でも硬質なリズム・セクションと高水準のテクニックをモダンなサウンドでラウドに響かせていた。何と言っても注目はタッピング。液体のように流麗なプレイを信条としているだけあって、複雑そうな高速フレーズも軽いタッチで叩き(?)コナしてしまう姿は圧巻だ。リードを弾く時はこの上なくエモーショナルに顔の表情を変え、美しいメロディーを奏でていた。

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鳴り止まないアンコールを受けてウルトラ難度の「Cube-Ray」をブチカマし、圧倒的な8弦ギター・アンサンブルは幕を閉じた。来週行なわれる大阪公演では、ラインナップを若干変更しての演奏となるが、今度はどんなスリリングなアンサンブルが生まれるのだろうと考えると、期待が止まらなくなる。

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