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藤岡幹大/仮BAND『仮音源 -Demo-』インタビュー

インタビュー&文●坂東健太

速く弾くと情緒不安定、笑いながら怒ってる人みたいな(笑)

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YG:3曲目「忍者 Groove」。
藤岡:この曲の元のアイデアはBOHさんと前田さんが、2人でスタジオに入っていた時に作ったリズムのネタですね。色んなアイデアが20〜30曲分くらいあって、その中から最初に形にしたのがこの「忍者 Groove」。これもまた前田さんが算数っぽく、「1、2、3、1、2、1、2、3」と叩いてます。

YG:なるほど。でも足すと8なので、比較的分かりやすいですね。
藤岡:そうですね、4拍子の中を「3、2、3」と区切るパターン。ベースは最初全く違うフレーズだったんですけど、展開してからの部分はBOHさんが猛烈なタッピングをやって、「これをBメロのリフにする」って。それリフか?みたいな(笑)。

YG:資料の中にある藤岡さんのコメントで「雅楽っぽい」と書いてある不思議なパートもありますが、これはどういう発想ですか?
藤岡:それもBOHさんが「どこかで和風の要素を入れようよ。白玉で弾くところを作って、そこを和風にしよう」って言い出して。だからその直前のギター・ソロの音の選び方とかを、徐々に和風っぽくなっているような感じに後付けで加えました。

YG:藤岡さん自身、以前から和風テイストは好きですよね。TRICK BOXのアルバムも、1曲目が和風の「姫路城」だったじゃないですか。
藤岡:それは「外国人好きそうなヤツ」という狙い。MI JAPANでレッスンしていた時も、台湾から来た生徒が1番感動してたのが、僕が冗談で弾いた演歌だったから(笑)。

YG:なるほど。あの雅楽っぽいパートで弾いているのは、スライドですか?
藤岡:アームのバーを外して、弦の上からこする弾き方ですね。琴っぽく聴こえるのはハーモニクス。打楽器の音も、タムのヘッドを押さえてミュートしながら叩いたりしました。

BOH(b)

BOH(b)

YG:4曲目「Djentleman」はどうでしょう?
藤岡:ジェントっぽい曲を作ろうというアイデアが先にあって、ゲストとしてISAOさんに一緒に弾いてもらおうというのも最初から決めていたんですよ。イントロや骨組みをBOHさんが作って、最初はもっと休符のあるパターンだったんだけど、その合間をギターで埋めたらこういう感じになりました。ゆっくり聴けば明るいフレーズと暗いフレーズが入れ替わるんだけど、速く弾くと情緒不安定、笑いながら怒ってる人みたいな(笑)。雰囲気がアンニュイな感じに変わるギター・ソロのパートは…、BOHさんから「このスラップのパターンを弾きたい」ってお正月に音が送られて来たんですけど、ベースだけだと全然よく分からないんですよね(笑)。しかもクロマティックの音選びも多かったから、どうしようかと悩んで。その時点で既にタイトルが「Djentleman」だということは決まっていて、でも全然ジェントルマン的要素もなかったから、ソロだけでもジェントルマンな感じを出すつもりで、ちょっと紳士的なコードを当てました。

YG:ISAOさんとのハモりはどう録ったんですか?
藤岡:ギターが入っていないうち込みのデモを送ってデータでやり取りしようかとも思っていたんですけど、たまたまISAOさんのスケジュールが空いていたので、スタジオに来てくれたんですよ。リフは全部僕が弾いてます。