毎月10日発売。月刊ギター専門誌ヤング・ギターの公式ウェブサイト。

AKIHIDE & SHINPEI/BREAKERZ インタビュー『X』

インタビュー●ヤング・ギター編集部

BREAKERZ

2007年にデビューしたBREAKERZが、2017年の今年、10周年という大きな節目を迎えている。彼らはそれを記念して、1月から4月にかけて“BREAKERZ 10周年 10番勝負 -VS-”というスペシャルなライヴを実施。これは彼らとゆかりのある10組(GRANRODEO、SKY-HI、シド、MY FIRST STORY、Trignal、超特急、倉木麻衣、VAMPS、ゴールデンボンバー、GLAY)との2マン形式で行なわれたもので、世代もジャンルも異なる多彩なアーティスト、そしてそのファンとの交流という意味でも、非常に意義深いものとなった。しかもBREAKERZは10本のライヴそれぞれにおいて、各アーティストを意識した新曲を作って披露するという、お互いのファンに対してのすさまじいサービスぶりを見せている。

これら10曲を収めたスペシャルコラボレーション盤[Disc 1]と、さらにファンからのリクエストによって選ばれたリクエストベスト盤[Disc 2]で構成された作品『X』(クロス)が、10月18日にリリースされた(初回限定盤AとBにはDVDも付属、さらに豪華特典もセットになった10th Anniversary Special Deluxe Editionもあり)。過去の彼らと現在の彼らを同時に楽しむことができ、そして幅広い交流からは未来のよりビッグになった姿もうかがわれるという、実にアニヴァーサリーらしいアルバムである。この『X』について、ギタリストのAKIHIDEとSHINPEIに語ってもらった。

ミラクルがたくさん起きたことで完成したアルバム

YG:前作『Ø-ZERO-』(2015年)はかなり激しめの作風でしたが、今作は色々なアーティストさんとのコラボというテーマもあってか、全体的にポップさが光る印象でした。
AKIHIDE:10組の素敵なアーティストさんそれぞれをイメージした新曲ということで、自然と過去の作品とは異なるベクトルになったと思いますね。各アーティストさんの魅力を僕たちなりに解釈することで、今までのBREAKERZとは違った種類のポピュラリティも生まれたと思います。
SHINPEI:本当に豪華なみなさんにゲスト参加していただきました。色々な要素のあるカラフルなアルバムですけど、その中にロック・ギターが上手く収まっていて、やはりそこがBREAKERZの強みだったのかなと改めて認識しました。

YG:10本のライヴでそれぞれ1曲ずつ新曲を作ったということは、ものすごく締め切りの短い曲作りが10回続いたということですよね?
AKIHIDE:本当に大変でしたね。
SHINPEI:春はツアーとレコーディングがずっと並行していましたね。中でも4月はライヴが5本も固まっていましたし。
AKIHIDE:締め切りに間に合わなくなりかけてましたから。ライヴハウスの楽屋で全員で集まっている時に、次回のライヴの曲や歌詞を作ったりとか。そういったミラクルがたくさん起きたことで、ようやく完成したアルバムです。

YG:通常盤、初回限定盤A、初回限定盤Bの他に、シリアルナンバー入りの“10th Anniversary Special Deluxe Edition”という超豪華盤も用意されていて、そこには「BATTLE SE -VS-」というインストゥルメンタル楽曲も収められていますよね。これもその“10周年 10番勝負 -VS-”のために作られたのでしょうか?
SHINPEI:そうです。オープニングSEも自分たちの楽曲として作ろうという話になりまして。ライヴでは僕が作った音源を流していたんですが、アルバムには新たにきちんと録り直したものが収録されています。

YG:曲調的には「スパイ大作戦のテーマ」(「Theme From Mission: Impossible」)を思わせる緊張感ですね。
SHINPEI:確かにエッセンスとしては意識したと思います。映画音楽のような、胸がざわつくスリリング感が欲しかったんですよ。『MISSION: IMPOSSIBLE』と『燃えよドラゴン』は好きでよく観てましたから。

YG:最初のメロディーの少し東洋風なところが、『燃えよドラゴン』風味ということですね(笑)。
SHINPEI:そうです、混ざっていますね。そういった映画にインスパイアされ、“10番勝負”という戦いをイメージできるサウンドを…という発想から曲作りを始めたんですよ。

YG:BREAKERZはツイン・ギター・バンドですから、お二人のギター・バトルという意味合いもあるのかと思ったんですが。
SHINPEI:それもありますね。僕がバッキングを弾く時はAKIHIDEさんがリードを弾いて、AKIHIDEさんがバッキングの時は僕がリードを弾いて…といった具合に、ライヴのギター・バトルみたいな役割で構成がどんどん変わっていくので。

YG:ツイン・リードが差し込んで来るところも、オープニングらしい派手さがあってワクワクしますね。AKIHIDEさんは最初のアイデアを聴いた時、どんな印象でした?
AKIHIDE:SHINPEIらしい曲だなと思いました。僕もソロ活動時はインスト音楽を作っていますけど、自分からは生まれて来ないエッセンス、ロック・ギターらしさがあふれていて新鮮でしたね。レコーディング本番に入る前、ライヴのSEとしてSHINPEIが作った音源を既に10回聴いてきたので、そのイメージを再現するように録音しました。