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ドイル 『DOYLE II: AS WE DIE』2017来日インタビュー

インタビュー●上田慎也 Shinya Ueda Pic: Kanon Madness

Doyle 2017

伝説的な“ホラー・パンク”バンドとして、’80年代初頭から現在に至るまでカルトな人気を誇り、かのメタリカやガンズ・アンド・ローゼズといったHR/HM系の後続バンドにも大きな影響を与えた“ミスフィッツ”。昨年9月には、グレン・ダンジグ(vo)、ジェリー・オンリー(b)、ドイル・ウルフガング・フォン・フランケンシュタイン(g)というオリジナル・メンバーが揃ってのライヴが実現して話題となったが、なんと本年末にも同ラインナップでの再演(2公演)が決定、にわかに活発化したバンドに対してファンはさらなる“その後”に期待、願望、妄想を膨らませているわけだが…。

そんなミスフィッツでの活動とは別に、ギターのドイルは今年6月に自身のソロ・プロジェクトによる4年ぶりのニュー・アルバム『DOYLE II:AS WE DIE』を発表。残念ながら日本盤のリリースは現状ないものの、去る8月、突如としてドイルが来日! その際にインタビューの機会を得たので、ミスフィッツに関することや新作の内容について、色々と話を聞いてきた。

俺は1,000回でもショウをやりたいぐらいなんだよ

YG:今回、このタイミングで来日することになった理由は?
ドイル・ウルフガング・フォン・フランケンシュタイン(以下D):俺の彼女が日本に行くっていうから、それなら俺もヴァケーションを兼ねて一緒に付いて行こうと思ってね。前回(2014年)の来日時と全く同じ理由だよ! ハッハッハ!
——編註:ドイルの言う“彼女”とはアーチ・エネミーの現ヴォーカリストであるアリッサ・ホワイト=グルーズで、彼女とギタリストのマイケル・アモットはアーチ・エネミーの最新作『WILL TO POWER』のプロモーションのために来日。ドイルは休暇と自身の新作のプロモーションを兼ねて彼らと一緒に来日していた——

YG:非常に貴重な機会ですので、ぜひいろいろと聞かせてください。まずは──昨年9月に実現した“RIOT FEST”における“オリジナル・ミスフィッツ”の復活ライヴについて。そもそもはどういう経緯でグレン、ジェリー、そしてあなたが揃うことになったのですか? 
D:ここ数年、俺はグレンとジェリーそれぞれと何度か会って話をしていたんだよ。「グレンはこんなことを言ってたぜ」「ジェリーも同じことを言ってたよ」なんて2人の間に入って、何とかして(ミスフィッツを)一緒にできないかと思ってね。そうこうしているうちに、彼らは権利関係や法的な問題とやらを片付けて、俺に声をかけてきたんだ。

YG:ドイルは常に“オリジナル”での復活を望んでいましたが、やっと実現したというわけですね。
D:ああ、またすぐにでもやりたいよ。

YG:“RIOT FEST”は昨年9月4日にデンヴァーで、18日にシカゴでそれぞれ開催され、ミスフィッツはいずれもヘッドライナーを務めたわけですが、2回のショウはいかがでしたか? 
D:デンヴァーのライヴは俺にとって人生最悪のものだったね(苦笑)。あんなに酷い思いをしたのは初めてだぜ。なぜかアンプがちゃんと鳴らなくて、どうにかして音を出そうとして力んだせいか、腕が痙攣を起こしてしまってね…。問題が解決しないまま4曲目になって…その時俺がアンプを殴ったら、音が出た(笑)。でも、時すでに遅しだよ。その時点でもう腕も体もヘトヘトだった。

YG:それは災難でしたね…。では、シカゴは?
D:シカゴは良かった。問題もなかったしね。

YG:2回のショウではセカンド・ギタリストとしてエイシー・スレイド(元マーダードールズ他)が参加していましたが…?
D:俺が呼んだんじゃない。グレンが連れてきたんだ。

YG:グレンの希望で入ったわけですね? 
D:ああ。

YG:ドラマーは元スレイヤーのデイヴ・ロンバードが務めていましたが、彼が参加することになったのもグレンの意向でしょうか?
D:どうだろう。少なくとも、選んだのは俺じゃない。

YG:デイヴのことは知っていましたか?
D:ああ、最初に知り合ってからはしばらく経つよ。彼はいいヤツだ。

YG:当然、ショウの前には全員でリハーサルもしたんですよね?
D:ああ、やり過ぎなぐらいね!

YG:(笑)初めて一緒に音を出した時、バンドの雰囲気はどうでしたか?
D:全員を殺して立ち去りたくなったね!

YG:(苦笑)。ただ、結果的に2回のショウにはみんなが満足していて、だからこそ12月30日にL.A.での再演が決まったわけですよね?
D:できることなら…俺は1,000回でもショウをやりたいぐらいなんだよ。ただ、彼ら(グレンとジェリーからの連絡)を待つしかないんだ。一体、何を考えているんだろうな…。俺は何も考えたくない。もう考えるのはうんざりだ!(笑)

YG:12月30日のショウにも、エイシーとデイヴが? 
D:分からない。だって、俺はこの話(L.A.公演の件)ですら10日前に聞いたばかりなんだぜ! 俺はただ契約書にサインしただけだよ。
──編註:このインタビューの後日、追加で12月28日のラスヴェガス公演も発表された──

YG:“RIOT FEST”以来、グレンとジェリーとは頻繁に連絡を取り合っているのですか? 
D:いや、あれ以来グレンとはまだ話してない。ジェリーとはしょっちゅう会ってるけどね。

YG:なるほど。ファンとしては、“オリジナル”でのショウが実現したのならば、次はやはり新しいアルバムに期待してしまいますが…、その可能性は?
D:うーん、俺はぜひともやりたいけど…。

YG:それもグレンとジェリー次第…というわけですね。分かりました。では、ミスフィッツの話はここまでにして…。
D:やっと俺のアルバムの話だな!(笑)