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アルド・ロノビレ/シークレット・スフィア 2017来日

インタビュー&文、撮影●奥村裕司 Yuzi Okumura

SECRET SPHERE 2017 Interview

昨年12月に再来日し、結成20周年を祝うスペシャルなショウを行なったイタリア産メロディック・メタラー:シークレット・スフィア。12月7日、まず“前夜祭”としてアコースティック・ギグを行なった彼等は、その翌日に20周年ライヴ本番を迎えたのだが、それは第1部が最新作『THE NATURE OF TIME』(’17年)の全曲再現、第2部はファンからリクエストを募っての“ベスト・オブ・ベスト”という2部構成で、アンコール含め2時間以上に及んだ。マルコ・ペストリーノ(g,vo)の脱退により、現在、ミケーレ・ルッピ(vo)、アルド・ロノビレ(g)、アンドレア・ブラトー(b)、マルコ・ラッツァリーニ(dr)、ガブリエレ・チャッチャ(key)と、シングル・ギター編成の5人組となっている彼等──そのメンバー交代について、また勿論、今回の来日公演について、さらにイタリア本国での壮大な計画について、バンマスでメイン・ソングライターのアルドにたっぷり語ってもらった!!

このアルバムは完全再現しようと話し合った

YG:20周年を記念するスペシャルな来日公演はいかがでしたか?
アルド・ロノビレ(以下AL):素晴らしかった! 魔法のような時間だったね。20周年を祝うショウを行なったのは、昨日が初めてだったんだ。まだ他のどの国でもやっていない。それを日本で最初にやることにしたのは、ここで演奏するのがとても好きだからだ。歌詞をよく覚えていてくれて、一緒に歌ってくれて──ファンが凄く忠実だというのもある。そういう場所でこそ、特別なイベントを催したかったのさ。今回のショウは、2つの異なる空気を有していたのがポイントだ。第1部は新作からの曲をやるから、ファンは凄く集中して聴くことになり、シリアスなムードだったけど、第2部はジョークも交えたりして、面白おかしい感じにした。ヘンな被り物とおかしなTシャツを身に着けてステージに上がり、「もうちょっと楽しもうじゃないか!」という姿勢を見せたんだよ。曲を忘れたフリをして、途中で演奏を止めたりもしたな。同じメンバーだけど、全く異なる雰囲気を出そうとしたんだよ。アレは最高に楽しかった!

YG:被り物やTシャツは自前だったのですか?
AL:いや、ミート&グリートの時、あるファンが持ってきてくれたんだ。大きな袋を抱えてね。「この中に手を突っ込んで、選んでみて」と言われたよ。私の被り物にはヒゲが付いていたけど、虎か何かだったかな?(※すぐに脱いでしまったが、実際はクマだった模様)

YG:それぞれ自分のTシャツに何が書いてあるのか、分かっていましたか?
AL:全く知らなかったよ。私のはアニメのキャラクターのネタ(※『おそ松さん』で“自分、何松?”)だったんだよね? みんなが一番ウケていたのはベーシストのTシャツだったけど…何て書いてあったんだい?

YG:“動けるデブ”ですね(笑)。
AL:へぇ〜、そうなんだ!

YG:あと、ドラマーのマルコは“燃料は酒”、鍵盤奏者のチャッチャは“ドヤ顔”、ヴォーカルのルッピは“親父ギャグ製造機”でした。
AL:なるほど(笑)。

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YG:ショウの第1部は『THE NATURE OF TIME』の全曲再現でしたが、前回のインタビューで「完全再現のライヴをやるのは好きじゃない」とおっしゃっていましたよね…?
AL:ああ、そうだな。実際、私達がアルバムを1枚丸ごと演奏するのは、これが初めてだったんだ。でも、このアルバムだからこそ意味がある。「Kindness」みたいなコマーシャルな曲もあるけど、すべての曲がつながっていて、アルバム自体がサウンドトラックになっているからね。このアルバムを最も楽しむのには、頭から最後まで聴いていくのが一番だ。アルバムの中で曲の形がどんどん変わっていくことにも気づいてもらえるだろう。最初は悲しい雰囲気から始まるけど、最後は明るくポジティヴに終わる。だから、このアルバムに限ってはすべてをプレイしよう…と話し合ったのさ。

YG:殆どの曲がSEやセリフでつながっていますが、もしかして、オープニングのイントロからずっとバックトラックの音源は流しっ放しで、それにバンドが合わせていたのでしょうか?
AL:うん。最初から最後まで、ひと続きのデータになっていたよ。

YG:では、途中でミスをすると大変なことに…!
AL:そうなんだ。止まっちゃうよね(笑)。でも、昨日は何事もなくて良かった。

YG:第2部の演目はファンからリクエストを募ったそうですね?
AL:そう、その投票結果で(演奏曲を)決めたよ。最初にプレイした2曲(「Age Of Wizard」「Recall Of The Valkyrie」)は1stアルバム(’99年『MISTRESS OF THE SHADOWLIGHT』)からで、日本に来るとその度に、ショウのあとファンから毎回「やって欲しかったのに」と苦情がくる曲だった。でも、あの2曲を書いた時、私はまだ17歳だったんだよ。今はもう40代になってしまったから、簡単な曲であっても、17〜18歳当時とは弾き方が違っていて難しいんだ。正直、苦戦したな。ただ──昨日は、求められているワケだし、20周年を祝うのなら「やらないと!」と決心したんだ。

YG:あの2曲をミケーレとプレイするのは初めてでしたか?
AL:ああ、そうだよ。特に、「Recall Of The Valkyrie」が凄く凄く盛り上がっていたなぁ。

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Andrea Buratto