ウィンターサンのテーム・マントゥサーリ&アシム・セアラー、首魁ヤリ・マーエンパーとの出会いを熱弁!

ウィンターサンのテーム・マントゥサーリ&アシム・セアラー、首魁ヤリ・マーエンパーとの出会いを熱弁!

’17年11月、フィンランドのエピックなデス・メタラー:ウィンターサンが遂に…遂に日本初上陸を果たした! ’04年のデビューから13年余、正にファン感激&感涙の初来日だ。その東京公演のミニ・レポートは、本誌’18年新年号に掲載済み。ここでは現ギター・チーム:テーム・マントゥサーリ&アシム・セアラーの来日インタビューをお届けしよう。

共にYG初取材ということで、2人には主にバイオグラフィやバックグラウンドについてそれぞれ語ってもらったのだが、どっちも驚くぐらいに話好きで、何でも細かく説明しないと気が済まないタイプらしく、予定の時間ギリギリまでたっぷりしゃべくりまくってくれた。実は当初、バンドの頭脳にして中枢:ヤリ・マーエンパー(現在ライヴではヴォーカル専任ながら、元々はギター兼任で、レコーディングでは今後もギターをバリバリ弾く)にも同席してもらう予定だったものの、下記のオフ・ショット撮影以外は諸事情で不参加となった。彼も話し始めると止まらないので、逆に良かった…のかも? ともあれ、正に読み応え充分! 最後までじっくり楽しんで頂きたい!!

WINTERSUN - Jari and Guitar team

INFO

WINTERSUN - THE FOREST SEASONS

THE FOREST SEASONS/WINTERSUN

CD | ワードレコーズ | 2017年7月21日発売

アルバム詳細

公式フェイスブック・ページ:WINTERSUN

今の完璧なセットリストに則って演奏し続けている

YG:お2人とも、日本は初めてですか?

アシム・セアラー:そうだよ。

テーム・マントゥサーリ:(サポート)ドラマーのロルフ(ピルヴ)はストラトヴァリウスで、ベーシストのユッカ(コスキネン)はノーサーで来たことがあるけど、俺とアシム、ヤリ(マーエンパー)は初めてだ。

YG:ようやくの初来日ですが、名古屋、大阪とショウを終えていかがでしたか?

アシム:素晴らしい気分だよ! 特に、俺はずっと前から来たかったんだ。大好きな国だし、子供の頃からの夢だったからね。ヤリもテームも、きっと同じ気持ちだったんじゃない? 俺は日本発のTVゲームやアニメの大ファンなんだよ。『強殖装甲ガイバー』って知ってる? あと、『北斗の拳』とか、『ストリートファイター』とか、『ザ・キング・オブ・ファイターズ』とか…。今でもたまに遊ぶよ。それからオーディエンスも素晴らしかった! とても謙虚で、ヨーロッパの観客と比べると、反応がちょっと違っていて、曲を始めたらみんな静かになってしまって──でも、凄く良い感じだ。

テーム:みんな、すべてのことに集中して耳を傾けてくれる。演奏中はとても静かだけど、終わったら凄くクレイジーになるしね。他にも文化の違いなどが感じられて、ここに来られて本当に良かったよ。

YG:やっぱり、日本人は静かだというイメージがあるのでしょうか?

テーム:フィンランド人も若干静かだとは思うけど、ヨーロッパやアメリカでツアーをやると、みんな曲間では大声で叫んだりするからね。でもここでは、ヤリがマイクに向かって何か言おうとすると、みんな黙って耳を傾けている。聞き漏らさないように…とね。

YG:あなた達の運指をずっと観察しているギター・ファンもいたかもしれませんね!

テーム:そうだな。

アシム:俺は気付いたよ。テームやユッカ、俺の演奏に注目している人達が確かにいた。クレイジーになって騒いでいたかと思うと、ジッと手元を見つめてきたり…。ステージで起こっていることすべてを吸収したいと思っている様子が伝わってきたね。

テーム:一緒に歌ってくれた人もいたし、最前列で叫んでいる人もいた。音楽が感情を呼び起こしているような気がしたよ。

アシム:素晴らしいことだね!

WINTERSUN - Teemu Mäntysaari

YG:それにしても、デビューから13年余──これまでずっと来日の話が持ち上がることはなかったのでしょうか?

テーム:呼ばれなかった…んじゃないかな。ずっと行きたいとは思っていたけど、ツアーをする時期とアルバムを作る時期というのがあって、他にもやることがあったから、もしかしたらスケジュールの都合がつかなかったのかもしれない。敢えて日本をスキップするような理由は何もないからね。でも、こうして今回ようやく実現した。ツアーの規模をこれまでよりも拡大し始めたから、ずっと訪れたことがない国にも行きたいと思っていたんだ。

YG:初めて日本でプレイするということで、今回セットリストを組むのが大変だったのでは?

テーム:いや、正直そうでもない。今回のツアーは(’17年)夏頃に始まり、60分、75分、90分と、持ち時間に合わせて曲を入れ替えながら、ベストなセットリストを考えてきたから。ヨーロッパ・ツアーに出る頃には、今の完璧なセットリストが出来上がっていたんで、今もそれに則って演奏し続けている。勿論、もっとやりたい曲はあるけど、次回来る時、また違う曲を選べばイイだろう。それに、アシムもロルフも入ったばかりだから、いきなり「全曲、覚えておくように」なんて言えないよ。まずは、俺達がやろうと選んだ曲を弾けるようにしてもらったんだ。あと──今のセットリストは、新曲と『TIME I』(’06年)や1stアルバム『WINTERSUN』の曲とのバランスも良いし、ショウの流れもイイ感じだし、実に良い感じで組めていると思うな。

YG:『TIME II』の曲はセットに入っていませんか?

テーム:今回のツアーではやっていない。随分前に「The Way Of The Fire」をプレイしたことはあったけどね。今回は新作(’17年『THE FOREST SEASONS』)にもっと集中したかったんで、『TIME II』からの曲をやる予定はないけど、あのアルバムが出る頃には、きっとプレイすることになるだろう。

YG:楽しみにしています! では、それぞれギターを始めたキッカケと年齢を教えて頂けますか?

アシム:俺は12歳の時、ドイツに住んでいる叔父を訪ねて行って、一緒にオランダを旅行中にギターを買ってもらったのがキッカケだった。叔父は、俺が音楽に情熱があると知っていたんでね。4歳でディオに目覚めてからというもの、俺はずっとメタル・ミュージックの大ファンだったよ。だから、どうにかして音楽の道を追求したいと思っていたのさ。でも、プレゼントしてもらったのはクラシック・ギターで──本当のスタートはそこからだった。それまでも、兄がウクレレを持っていたので、何か弾きたいなと思った時、ちょくちょく手に取ってはいたんだけどね。その後、エレクトリック・ギターに移ったのは14歳の時。そのギターは今も弾いているよ。

WINTERSUN - Asim Searah