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ニック・ジョンストン『ATOMIC GUITAR』Vol.1

第7回:ニック流イングヴェイ/レイ・ヴォーン解釈

先月号(ヤング・ギター2015年2月号)では“スペシャル版”としてニックの新作『ATOMIC MIND』(’14年)の奏法分析をDVD連動でお届けしたが、今月からまた通常運転。これまで(第6回まで)は1つ1つのテクニックに焦点を絞った内容だったが、今月からはそれらのテクニックを用いた実戦的なリックを紹介していこう。ではまず、いつも通りニックの言葉から。

Nick’s Comment

このリックは、僕が覚えているイングヴェイ・マルムスティーンのフレーズから思いついたんだ。僕は昔からイングヴェイの大ファンで、あの獰猛かつ美しいプレイがとても好きなんだよ。ピッキングのラン奏法の部分は、イングヴェイもよくやるメジャー・スケールの使い方が基になっている。後半はスティーヴィー・レイ・ヴォーンのようなギタリストから拝借した、ブルージーなプレイだよ。伝説的なストラト・プレイヤーたちにはとても影響を受けているから、僕のプレイにもそれが反映されていると思う。いつものように、できるだけクリーンに弾くことを心掛けてね。楽しんでくれ!

Ex-1で言えば、2小節目までがイングヴェイにインスパイアされたプレイ。テクニック的には、2小節目2拍の[3弦12f→2弦9f→3弦10f]、3拍目の[4弦12f→3弦9f→4弦10f]の[ハイブリッド・ピッキング+左手TAP]が1つの鍵になる。中指でピッキングした直後の左手TAP音を確実に鳴らせるかどうかが勝負の分かれ目だ。なお、2小節目4拍はAm7のアルペジオとなる。図1がそのポジションだが、実はこの中の5〜3弦までのポジションは、昨年12月号で解説したメジャー9(maj9)のアルペジオのルート音を省いた形になる。[Fmaj9+Am7/F]という関係が成り立つので、ルートのFを省けば、Am7のアルペジオになるわけだ。で、3小節目以降はレイ・ヴォーンにインスパイアされたプレイ。3小節目頭のチョーキングや、4小節目のQ.Cの微妙なニュアンスは、DVD映像を参考にしてほしい。

Ex-1 ニック流イングヴェイ〜SRV風リック(譜面はクリックorタップで拡大)

●頭の上昇フレーズは、イングヴェイなら[ダウン→ダウン]のエコノミーで弾くところだが、ニックの場合はオルタネイト。2小節目2〜3拍では、中指でピッキングした直後の左手TAP音を確実に。
Ex-1 ニック流イングヴェイ〜SRV風リック

図1■Am7のアルペジオ・ポジション図1■Am7のアルペジオ・ポジション

プロフィール

Nick Johnston

ニック・ジョンストンはカナダ出身のギタリスト。フル・シュレッドから繊細なニュアンスまで網羅する卓越した演奏テクニックと抜群のメロディー・センスで動画サイトなどを中心に話題を集め、2011年の『PUBLIC DISPLAY OF INFECTION』をはじめ、これまでに4作のオール・インスト・ソロ作品を発表。昨年9月発売の最新作『REMARKABLY HUMAN』で正式に日本デビューを果たした。本作には、ガスリー・ゴーヴァンやポール・ギルバートがゲスト・ソロを弾いた楽曲もボーナス・トラックとして収録。2017年2月にはアニマルズ・アズ・リーダーズのツアーに帯同して初来日を果たし、ライヴやギター・クリニックを行なうなど、国内でのさらなる活躍が期待されている急進中のロック・ギタリストだ。

インフォメーション

公式ウェブサイト:www.nickjohnstonmusic.com
フェイスブック:www.facebook.com/NickjohnstonOfficial

最新リリース情報

foxtails

『REMARKABLY HUMAN』/Nick Johnston

キングレコード|CD|2016年9月14日発売