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I WORSHIP CHAOS/CHILDREN OF BODOM

アイ・ワーシップ・ケイオス/チルドレン・オブ・ボドム

CHILDREN OF BODOM - I WORSHIP CHAOS
アーティスト名 CHILDREN OF BODOM
チルドレン・オブ・ボドム
アルバム名 I WORSHIP CHAOS
アイ・ワーシップ・ケイオス


CD | マーキー・インコーポレイティド/アヴァロン | 2015年9月30日発売

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2年ぶり9作目、およそ10年間バンドに同行したリズム・ギターのローペ・ラトヴァラ脱退以降初となる作品の登場だ。4人編成でのアルバム制作も初めてのことで何らかの変化を予感させなくもなかったが、フタを開ければ冒頭から早速登場するギターとキーボードの連携プレイを耳にした瞬間、思わず「おかえりボドム!」と歓声を上げたくなる内容。全編通じて豪快叙情ヒロイズムの美学はびっくりするほど変わっていない。アレキシ・ライホ(vo, g)のソロ・ワークも、正確なフィンガリング&ピッキングとよく練り込まれたダイナミックな展開とシャープな歪みトーンでじっくり聴かせる、正々堂々正面突破のギター・ヒーロー・アティテュードそのもの。「主役はオレだ」感がハンパない。

そんなアレキシの肝の据わったギターさばき(と不変のワイルド歌唱)を筆頭に、今なおキーボードがキメでオーケストラ・ヒットを叩き込む手法を用いるなど、時流や進化の強迫観念に真っ向から異を唱える要素満載。その一方で重要なのは、アレキシがチューニングの下げ幅を変更したり、既存のスタジオを使わず倉庫などで録音したり、と本作が細やかさや柔軟性を増した演奏家ならではの実験精神の下であらためて“らしさ”を強烈アピールしている点だろう。こだわりと情熱のミュージシャンシップが様式的マンネリ感の誹りさえ退けているかの爽快感!

(平野和祥)