SYNTHESIS／エヴァネッセンス

’11年のセルフ・タイトル作以来となる第４作は、リメイク中心のオーケストラ・アルバムとなった。これまでの３作から11曲がセレクトされ、しっとりエモーショナルな新曲×２、イントロ＆間奏曲も加えて、初期からの付き合いのデイヴィッド・キャンベル（ミューズ、ドリーム・シアター他）がアレンジを担当。バンドの音は聴こえてこず、恐らくギターは一切鳴っていないと思われるも、優美なストリングスとデジ要素を絶妙に融合させ、ゴスなムードも堅持しているのはさすがだ。既に本作に伴うツアーはこの10月中旬からスタートしているが、オーケストラの帯同を考えると、来日公演はちょっと難しいか…？

【文】奥村裕司