UNIFIED／スウィート＆リンチ

つい先日リンチ・モブで新作を出したばかりのジョージ・リンチ（g）が、今度はストライパーのマイケル・スウィート（vo）とのコラボ作品第２弾を発表した。前作同様、ジェイムズ・ロメンゾ（b）とブライアン・ティッシー（dr）が参加。モロにドッケン風のリフとソロが冴え渡る「Promised Land」、マイケルの力強い歌唱が光る「Make Your Mark」、ゴスペル風のコーラスが印象的な「Heart Of Fire」など、正統派HR寄りのアップテンポ・ナンバーもあるが、総じてミドル・テンポ中心で、ジョージの音色も演奏もややレイドバック気味だ。とはいえ、本作の醍醐味はやはりリンチ・モブでは聴けない湿った哀感を湛えたメロディアスなフレーズの数々。これに尽きる。

【文】Masa Eto