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奏法・理論・作曲

ゲイリー・ムーアみたいなロング・トーンを出したい!

ゲイリー・ムーアみたいなロング・トーンの出し方を、教えて下さい。

(中崎/10代/男性)

ピッキングとチョーキングを鍛えつつ、一番大切なのは…

ゲイリーのように太いサウンドのロング・トーンでバッチリとキメたいんですね! では、演奏上のアドヴァイスを中心に回答していきましょう。

まず1つ目は、ピッキングを鍛えることに尽きます。ショボい(弱い)ピッキングでは、音は絶対に太くなりません。生音でもビシビシ聴こえるくらいの強いピッキング力が必須です。ゲイリー自身、マシンガン・ピッキングと呼ばれる高速オルタネイトの弾きまくり技で知られていますよね。

ではピッキング強化練習の1つとして、Ex-1を弾いてみましょう。

Ex-1 3連符で連続ダウン・ピッキング(譜面はクリック/タップで拡大)

Ex-1 3連符で連続ダウン・ピッキング

「Over The Hills And Far Away」(’87年『WILD FRONTIER』収録)など、ゲイリーの楽曲によく出て来る3連符のフレーズをイメージしてみました。ここでは簡単な循環コード進行をすべてダウン・ピッキングすることで、ピッキング力を鍛えましょう。BPM=120で連続ダウンは結構ツラいですよ!

さてさて、本題のロング・トーンの練習です。Ex-2を見て下さい。

Ex-2 チョーキング・ヴィブラートをすべての弦で行なう

Ex-2 チョーキング・ヴィブラートをすべての弦で行なう

1弦から6弦まで順番に5フレットを押さえて1音チョーキングし、そのままヴィブラートを掛けながら音が減衰してなくなるまでキープしましょう。もうこれ一択! 譜面上は簡単そうに見えるかもしれませんが、実際はかなり難しいですよ。チョーキング・ヴィブラートはギター・テクニックの中で一番難しいかもしれません。何秒間も長くキープ出来るように頑張ってみて下さい。なお、6弦と5弦は弦を引き下げる動作のチョーキングです。手首の使い方が重要になりますが、動かし方は人それぞれ異なるでしょう(P-1)。繰り返し練習する中で、君にとって一番楽な手首の使い方を見つけ出して下さい。

P-1 引き下げチョーキング
P-1 引き下げチョーキング

補足として、機材面におけるロング・トーンを出しやすい…つまりサステインが伸びやすい音作りのポイントを幾つかご紹介します。まず、太い音と言えばやはりピックアップにハムバッカー・タイプが載ったギターを選ぶと良いでしょう。出来ればアクティヴが有利ですね。ゲイリーの使っていたレスポールにはパッシヴが搭載されていましたが、アクティヴは出力が高く、簡単に長いサステインが得られます。弦のゲージも太い方がおススメ。最低[.011〜.046]が好ましいです。[.013]でもいいけど、チョーキングが大変かもしれませんね。

また、ゲイリーはアンプを大音量で鳴らしていたこともポイント。こうすることで長く大きなフィードバック音が得られ、サステインを持続させやすいのです。裏技として、BOSSのコンプレッション・サスティナー“CS-3”といったエフェクターやサスティニアック製のピックアップを搭載するという手もあります。ゲイリーは使っていませんが…びっくりするほど音が伸びてくれますよ。

最後に、一番大切な回答をお届けしましょう。それは、“気合い”です。「俺のこの太くてスゲえサウンドを聴け〜お前ら〜〜〜!」という気持ちで演奏しないと、ゲイリーのようなサウンドには近づけないのではないでしょうか。彼がプレイする姿を映像などで観たことがあるかと思いますが、全身全霊を込めて音を出すあの姿、気迫に満ちてますよね。本当に顔の表情が歪むぐらい気合いを入れて弾いて、極太&破壊力抜群のサウンドを出してみて下さい!