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ギターなるほどQ&A

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DAW・宅録

マキシマイザーの音圧はどれぐらいまで上げるのがベスト?

最近ウェーブスの“L2”がセールだったので購入して使ってみようと思いました。

ミックスを終わらせた後マキシマイザーを使って音圧を上げて行くと思いますが、どれぐらいまで上げるのが1番ベストなのでしょうか。

ミックスの出来や曲によって多少変わるかと思いますが、何か目安があれば教えて下さい。

(flow/20代/男性)

明確な決まりはありませんが、一番音量が上がる部分を目安に

DAWA: WAVES - L2 Ultramaximizer

音圧に関しましては好みもありますし、狙いどころがジャンルや楽曲に左右されるので、セッティングに明確な決まりはありません。ここではプラグイン形式の“L2 Ultramaximizer”を題材にオススメと注意点をいくつか紹介します。他のマキシマイザーにも応用出来ますので、試してみて下さい。

マキシマイザーをインサートする以前に、マスター・トラックのアウトプットがクリップしていない(0dBを超えない)ように、2ミックスを完成させて下さい。 次に、“L2”をマスター・トラックにインサートします。 そして“OUT CEILING”の値を-0.3dBに設定します。これが“L2”を通った後の出力レベルになります。一般的には最終的なピーク音量は0dBにすることと言われますが、ここでそうしない理由は、以前僕が0〜-0.1dBに設定した状態でmp3やwav音源を作成したところ、とあるプレイヤーでクリップ・ノイズが発生してしまった為です。-0.2dBでも大丈夫だったのですが、それ以来余裕を持って-0.3dBに設定しています。

今度は“THRESHOLD”で、ゲイン・リダクションが機能し始める信号レベルのしきい値を決めます。”THRESHOLD“の値を通過した信号にのみリダクションがかかるのです。一番右側の“ATTEN”メーターを見ながら調整するのですが、“ATTEN”はマキシマイズによってどのぐらいゲインが圧縮されたか(=ゲイン・リダクションが行なわれたか)を確認できます。設定値は好みによりますが、オススメは曲のサビ等、一番音量が上がる部分でリダクション、つまり“ATTEN”が-3.0dBぐらいになるように“THRESHOLD”を下げると良い結果が得られやすいです。“THRESHOLD”を下げれば下げるほどリダクションが増え、最終的な音量も上がっていきますが、最大でも-5.0dBくらいを目安にしてください。それ以上リダクションすると音源が歪んでしまうことが多いです。

なお、リダクションによる音質変化はミックスの状況により左右されますので、一概にこの数値でこうなるとは言い難い部分が多いです。ここでは-3.0〜-5.0dBと目安を挙げましたが、あくまでも目安です。すなわち-3.0dBでもミックスによっては歪みが出たり、-5.0dBより多くリダクションしても音圧が上がったように聴こえない、または音量がうねるようなポンピングという現象が起こりうるなど、様々です。

こういった症状の解決には、EQで-20Hz以下と17kHz以上をカットしてからマキシマイズする、またはマキシマイザーを2台掛けて、歪まないように音圧を稼ぐ…といったテクニックもありますが、話が深くなりすぎるので今回は割愛させていただきます。