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奏法・理論・作曲

ジャズっぽいフレーズが弾きたい! 前編

ギターを弾かない人達に「ジャズっぽいの弾いてよ」と言われた時に思ったのですが、ジャズっぽいフレーズはどのように組み立てればよいのでしょうか。1番はジャズの音源を聴いて吸収することだと思うのですが、スケールなど理論的な面の注意点を知りたいです。

調べていた時に“オルタード・ドミナント7thスケールはジャズで重宝されます”とあったのですがイマイチ使い方がわからず困っています。

(ジャズっ子/20代/男性)

コード進行やメロディーのアプローチを見てみましょう

ジャズっぽく弾くには、結局ジャズ(の曲)を弾くのが一番だと思います。ここでいう「ジャズの曲を弾く」とは、スタンダード・ジャズの楽曲に出て来るテーマ・メロディーやコード進行、リズムなどを意識しながら弾くということです。

前編では、ジャズのコード進行の特徴とそれによるメロディーの響きの変化について、ほんの少しですが説明していきます。ページ下の実演動画も参考にして下さい。各譜例はクリック/タップで拡大可能です。

ジャズでよく使われるコード進行の特徴を掴むもう

まずはEx-1で、ジャズでよく使われる循環進行を弾いてみましよう。

Ex-1 ジャズでよく使われる循環進行

Ex-1 ジャズでよく使われる循環進行

Ex-2はチャーリー・パーカーの楽曲「Confirmation」(1946年)のAメロ8小節のコード進行です。演奏面ではEx-1に比べて、リズムや音を動かしているところにも注目して下さい。

Ex-2 「Confirmation」のコード進行

Ex-2 「Confirmation」のコード進行

Ex-1と2を見ると、A7、G7、D7など、ドミナント7thのコードが散りばめられていることが分かると思います。不安定な響きのドミナントはコードを進行させていく強い力を持っていて、ジャズの曲では頻繁に使用されます。

続いてEx-3、Ex-4ですが、ここではバックのコード進行によってメロディーの響きが変わるということを感じてみて下さい。

Ex-3 カノン進行のコードとメロディー

Ex-3 カノン進行のコードとメロディー

Ex-4 Ex-3のコード進行を変更したもの

Ex-4 Ex-3のコード進行を変更したもの

弾いているメロディーはどちらも同じものですが、Ex-3はカノン進行と呼ばれるポップスなどでも馴染み深いコード進行をバックに鳴らしています。一方Ex-4では、カノン進行をもとにしつつ、メロディーに対してクールに響かせたい、より説得力を強めたい箇所は積極的に次のコードへのドミナント・コードに変更しています。例えば2小節目3〜4拍のE7など、各偶数小節後半のコードがそれに当たります。Ex-4の方がお洒落な気がすると思えれば、ジャズのセンスは備わっていると思うので、この先に進んでも問題ないでしょう。

コード・トーンに対するメロディーのアプローチを学ぼう

メロディーのみ演奏する時も、ジャズっぽく弾く場合はジャズのコード進行を暗示させる様にそのコード・トーンを意識して弾くと良いと思います。Ex-5でまずはコード・トーンのみを弾いてみましょう。

Ex-5 コード・トーンのみを弾く

Ex-5 コード・トーンのみを弾く

ここで問題なのが、コード・トーンだけを追っかけてもボタンを押すゲームのような演奏になってしまうことです。コード・トーンが把握出来るようになったら、コード・トーンに対するアプローチの方法を学ぶといいと思います。Ex-6はその実践となるメロディーで、例えば1小節目前半はコード・トーンを隣接する音で挟み込んでいます。また、3小節目4拍の[C音-B♭音]は、次に来る4小節目のG7コードの3rd(B音)へ着地することを意識しています。まず譜例を弾く前にコード・トーンに印をつけて、どのようにアプローチしているのか確認してみて下さい。

Ex-6 コード・トーンを中心としたメロディー

Ex-6 コード・トーンを中心としたメロディー

実演動画