- 2月16日 イベント報告をアップ。
- 2月10日 イベント開始!
- 1月26日 コラム『鋼鉄武者のためのピックアップ最前線』公開。
- 1月23日 ページ公開。
来る2月10日(土)・11日(日)・12日(月)、昨年夏に行なわれ大盛況となったメタル・ギタリストのための楽器展示会『鋼鉄武具合戦』の第2弾が開催されることとなった。今回は“大阪春の陣”と題し、大阪の島村楽器梅田ロフト店にて行なわれる。計15ブランドが参加し、第1回に負けず劣らずの個性豊かな鋼鉄アックスが取り揃えられる予定だ。
こちらの特設サイトでは、出展予定のラインナップから11ブランドのモデルをピック・アップし、その魅力をお伝えしていこう。今回は、若手ギタリストの中でも随一の実力派として知られている岡 聡志にそれら11機種を試奏してもらい、弾き心地やサウンドについての感想をコメントしてもらった。この他に『鋼鉄武具合戦 大阪春の陣』内で行なわれるクリニックなどのイベント情報やミニ・コラムなども、随時アップしていく予定となっている。これらのコンテンツを通して、展示会開催まで士気を高めていってもらいたい!
試奏&コメント●岡 聡志 ギター撮影● 竹澤 宏
“メタル・ギター”の代名詞的ブランドの1つであるディーン・ギターズ。ここに採り上げたのは、同社が多弦派テクニシャン:ラスティ・クーリーのために製作したシグネチュア・モデル“Rusty Cooley 7 String Flame Top TBL W/C”だ。ボディーはフレイム・メイプル(トップ)&マホガニー(バック)、ネックはメイプル、指板はエボニーで、ネックの形状が彼のプレイ・スタイルに合わせたカスタム・シェイプになっているのがポイント。ピックアップはEMG“707”をフロント&リアに搭載し、ブリッジにはフロイドローズ・ユニットを採用している。
独自のネック・シェイプとEMGピックアップが作り出す激歪み
ネックはカスタム・シェイプということで、ちょっと変わった形状になっていますね。平べったい台形のように感じられます。この形状のおかげなのか、個人的には親指の添えやすさがとても好印象ですね。また大きめのフレットを採用していて、軽い(押弦の)タッチでしっかりと発音される点もテクニカル派には嬉しいところでしょう。
サウンドに関しては、EMG“707”を搭載しているということで、想像通りの激歪みです。ただハイ・ゲインでも音の輪郭がしっかりとしていて埋もれる心配がないところは、さすがはEMGピックアップという感じですね。高域はパリっとしていて、低域はすっきりとしている印象。そして凄く粘りがあるので、ローの押し出しが強くなくてもパワフルに感じられます。クリスタルのように綺麗なEMGらしいクリーン・サウンドも堪能できて、とてもバランスに優れた1本だと思います。
スペック
ボディー | フレイム・メイプル(トップ)、マホガニー(バック) | ネック | メイプル |
フィンガーボード | エボニー | フレット数 | 26 |
スケール | 648mm | ジョイント | ボルト・オン |
ピックアップ | EMG“707”(フロント&リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | フロイドローズ“Pro 2000 7-String” | カラー | トランス・ブルー |
価格 | オープン・プライス | お問い合わせ | 黒澤楽器店 [TEL]03-5911-0611 http://www.kurosawagakki.com/ |

スタイリッシュなデザインや圧倒的な演奏性の高さが、数多くのギタリストに支持されている国産ブランドのドラゴンフライ。今回紹介する同社の“Sottile Custom 666”は、ダウン・チューニング時に適切な弦のテンションが得られる666mmスケール、35mm厚の軽量なボディー(ジリコテ・トップ&マホガニー・バック)、高域もしくは低域をカットできるハイ/ロー・パス・フィルターを装備したコントロール系統…といった、独自スペックが際立つ6弦ギターとなっている。ゴトーのマグナムロック・ペグがもたらすチューニングの安定性や、ボディー周囲の丁寧なエッジ処理などにも注目してもらいたい1本だ。
取り回しに優れた軽量ボディーと音作りの幅広さ
ボディーはとても軽いんですが、ネック落ちすることがなく、重量バランスが優れている点がまずは印象的でした。ネックはちょっと薄めのDシェイプといったところで、いわゆるヴィンテージ・タイプの太めのネックを使っている人でも違和感なく持ち替えられるんじゃないですかね。666mmスケールですが、これも一般的なスケールのギターから持ち替えてもそれほど抵抗はないと思います。
オリジナル・ピックアップの“dfh-5n”(フロント)&“dfh-5b”(リア)は、歪み具合が強過ぎず、かといって弱くもない絶妙な塩梅ですね。ハイ・ミッドが明るめで、ロー・ミッドがふくよかな印象です。基本的なサウンドはそれほどメタル的ではないですが、ハイ/ロー・パス・フィルターによって大胆に音色を変化させられるので、ザクザクとしたメタルらしい音作りも可能ですよ。またスケールがやや長い分、少し(低音弦で)ベース的なニュアンスも出せるので、スラップ奏法がはまりやすいのも魅力的です。コイル・タップ・スイッチを使えば、なお効果的ですね。
スペック
ボディー | ジリコテ(トップ)、マホガニー(バック) | ネック | メイプル |
フィンガーボード | パー・フェロ | フレット数 | 24 |
スケール | 666mm | ジョイント | ボルト・オン |
ピックアップ | ドラゴンフライ“dfh-5n”(フロント)&“dfh-5b”(リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム、ハイ/ロー・パス・フィルター、コイル・タップ・スイッチ、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | ヒップショット製 | カラー | ナチュラル |
価格 | オープン・プライス | お問い合わせ | ハリーズエンジニアリング [TEL]03-5766-8775 https://www.harrysjp.com/ |

ビルダーのパトリック・ハフシュミッド氏がデザインから材の選定、製作までを1人で手掛けているスイスのハフシュミッド・ギターズから、今回は“Helldunkel 6 3L3R”をピック・アップ。細部まで丁寧に作り込まれた職人の技が光る1本となっており、マテリアルは厳選されたマホガニー(ボディー、ネック)やウエスト・アフリカン・エボニー(指板)を使用している。ペグは取っ手部分が棒状になっているヒップショット製モデルを搭載し、ピックアップはケント・アームストロングによる特性ハムバッカーを2基マウント。また、同社オリジナルのフレットラップが付属しているのも見逃せないポイントだ。
良質なマホガニー材とオリジナル・ハムバッカーが生む珠玉の音色
ボディーやネックは薄めのわりに、かなりしっかりと重量があるんですよ。これは密度の高い、とても良質なマホガニー材を使っているからでしょうね。ネックはVシェイプ寄りで、親指をネック裏に添えるクラシック・フォームで普段プレイする人にとっては凄く適していると思います。
ピックアップはハフシュミッドのオリジナルですね。音色はキラっとしていて、クリーンで弾いた時によりその恩恵を感じられます。またリア・ハムバッカーを単体で鳴らした時の、クリアさとミッドの広がり方が凄く美しいです。歪ませるとより密度が濃くなり、ハイ・ミッドにキラキラとした成分が感じられるサウンドになります。ローがかなり太くて、とても綺麗な倍音が出ていますね。そしてこれは強調しておきたいのですが、付属のフレットラップはスライドさせやすく、ミュートの精度も高くて、とにかく使い心地が素晴らしい!
スペック
ボディー | マホガニー | ネック | マホガニー |
フィンガーボード | ウエスト・アフリカン・エボニー | フレット数 | 24 |
スケール | 648mm | ジョイント | ボルト・オン |
ピックアップ | オリジナル・ハムバッカー(フロント&リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム、マスター・トーン、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | ヒップショット製 | カラー | ナチュラル・サテン |
価格 | オープン・プライス | お問い合わせ | 島村楽器 www.shimamura.co.jp |

テクニカル・ギター/多弦ギターのシーンにおいて常にトップ・クラスの人気を誇ってきたアイバニーズ。ここでは同社の最高位シリーズであるj. customにラインナップされている、7弦モデル“RG7527”をご紹介しよう。マテリアルはボディーがAAAフレイム・メイプル(トップ)&アメリカン・バスウッド(バック)、ネックがメイプルとウェンジ、指板がカリマンタン・エボニーという凝ったセレクトになっている。ピックアップはディマジオの“Fusion Edge”(フロント&リア)で、ミニ・スイッチを使ってコイル・タップすることが可能だ。j. customシリーズならではの各部の丁寧な仕上がりも特筆しておきたい。
アイバニーズならではの安定感に満ちた秀逸な7弦モデル
独自シェイプのウィザード・ネックはとても薄いのに、剛性が高くて本当に安心感があります。これはアイバニーズのギターならではですよね。特にクラシック・フォームの人であれば、全くストレスなくプレイできるでしょう。それから、オリジナルのロック式トレモロ・ユニットが凄く良い。アーミングの掛かりが非常にスムーズで、チューニングの狂いも全くないですし、個人的にはアームの角度がバーを持ちながらプレイするのに最適な状態になっていると思います。
サウンドの傾向は、マホガニー・ボディー+メイプル・ネックのギターに近いと思いますが、それよりもややザクザクとしたメタル的な成分が濃い印象です。それとネックがメイプルの間にウェンジを挟んでいるからか、よりタイトなサウンドにもなっていますね。弾き心地だけでなく音色的にも、アイバニーズのギターらしい安定感に満ちたモデルになっていると思います。
スペック
ボディー | AAAフレイム・メイプル(トップ)、アメリカン・バスウッド(バック) | ネック | メイプル、ウェンジ |
フィンガーボード | カリマンタン・エボニー | フレット数 | 24 |
スケール | 648mm | ジョイント | ボルト・オン |
ピックアップ | ディマジオ“Fusion Edge”(フロント&リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム、マスター・トーン、コイル・タップ・スイッチ、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | アイバニーズ“Lo-Pro Edge 7 Tremolo Bridge” | カラー | ブラック・ルチル・フラット |
価格 | オープン・プライス | お問い合わせ | 星野楽器販売 [TEL]0561-89-6900 http://www.ibanez.co.jp/ |

‘12年に誕生して以降、グングンと注目度が高まっているアメリカの新興ブランド:レガター。多彩なラインナップの中から、今回紹介するのはこちらのTLシェイプを採用した7弦ギター“OT7-200”だ。ボディーがスワンプ・アッシュ、ネックがメイプル、指板がローズウッドとなっている本機は、673mmスケールを採用している点が大きな特徴。また黒い塗料をボディー材に染み込ませて色づけするウォッシュド・ブラック・フィニッシュによって、ダークな雰囲気を醸し出している。ピックアップはレガター・オリジナルのハムバッカー“ONH2-7”(フロント)と“OBH2-7”(リア)を搭載。
ジェントな音作りに適した超ロング・スケール・モデル
ボディーはトラディショナルなTLシェイプですが、裏側にコンター加工が施されているので身体へのフィット感が抜群です。ネック・シェイプは非常にフラットで、クラシック・フォーム向けと言えるでしょう。中でも親指を真裏に添えるタイプの人にとっては、横移動する際に全く突っかかりがなくスムーズに動かせるので、特にオススメですね。
そして一番注目すべきは673mmという長めのスケールでしょう。これはダウン・チューニングをする時に非常に効果的で、低音がもの凄くタイトになり、いわゆるジェント的な今時のメタル・サウンドの音作りをするのに向いていると思います。クリーン時はエフェクトの乗りが良い極めてナチュラルなキャラクターなので、ペダルやマルチ・エフェクターを使っている人はサウンド・メイクしやすいと言えるかも。リーズナブルなので、ビギナーでも取っ付きやすい1本です。
スペック
ボディー | スワンプ・アッシュ | ネック | メイプル |
フィンガーボード | ローズウッド | フレット数 | 24 |
スケール | 673mm | ジョイント | ボルト・オン |
ピックアップ | レガター“ONH2-7”(フロント)&“OBH2-7”(リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム、マスター・トーン、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | オリジナル・フィックスド・タイプ“2SE-7” | カラー | ウォッシュド・ブラック |
価格 | オープン・プライス | お問い合わせ | 島村楽器 www.shimamura.co.jp |

プログ・メタル・シーンを中心に完成度の高さが絶賛されている、ポーランドのメイワンズ──その7弦モデル“Regius Core Classic 7”を紹介しよう。ボディーのトップ材は思わず見とれるほど木目の美しい4Aクラスのキルテッド・メイプル、バック材はスワンプ・アッシュを採用。ネックはメイプル、マホガニー、ウェンジ、オヴァンコールを重ね合わせた11ピース構造になっており、高い強度を実現している。ピックアップはセイモア・ダンカンの“SH-2 Jazz Model”(フロント)、“SH-4 JB Model”(リア)をダイレクト・マウントしており、両者ともコイル・スプリットできる仕組みだ。
タイトで分離の良いサウンドを作り出す極上の7弦モデル
ネックは4種類の材を使った複雑な構造になっていますが、これによって剛性を高めるだけでなく鳴りにもポジティヴな効果を与えていると思います。僕の印象としては、全体的なバランスが整ったまとまりのある鳴り方になっていますね。またスケールが645mmと通常のロング・スケール(648mm)よりもやや短いですが、それによって7弦の音がぼやけてしまうことは全くなくて、むしろベースのようにクリアなロー・サウンドを生み出してくれます。
サウンドはロー・ミッドがとてもふくよかな印象ですが、アッシュ・ボディーというのもあり、タイトで分離が良い点も大きなポイントですね。リードに打ってつけなのはもちろん、コード弾きなんかにもオススメだと思います。コイル・スプリット機能も装備されていて、アコースティックなトーンを出せるのも本機の大きな武器になっています。
スペック
ボディー | AAAAキルテッド・メイプル(トップ)、スワンプ・アッシュ(バック) | ネック | メイプル、マホガニー、ウェンジ、オヴァンコール |
フィンガーボード | エボニー | フレット数 | 24 |
スケール | 645mm | ジョイント | スルー・ネック |
ピックアップ | セイモア・ダンカン“SH-2 Jazz Model”(フロント)&“SH-4 JB Model”(リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム(コイル・スプリット・スイッチ兼用)、マスター・トーン、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | ヒップショット製 | カラー | ナチュラル・フェイド・3トーン・サンバースト・アウト・マット |
価格 | ¥642,600(税別) | お問い合わせ | スリークエリート [TEL]03-6383-2968 http://sleekelite.com/ |

日本に進出する前から、その存在がコアなメタル・ギター・ファンの間で話題となっていたオームスビー・ギターズ。今回そのラインナップから採り上げたのは “SX GTR6 MS VC”だ。ボディーはマホガニー、ネックは3ピース・メイプル、指板はエボニーを採用。本機は6弦側が698.5mm、1弦側が648mmというマルチ・スケールになっており、高音弦側での演奏性を損なうことなく、低音弦側のテンションを稼げるようになっている。ピックアップは同社オリジナルのモデルで、指板のエンド部分またはブリッジの傾斜に合わせてスラント・マウントされているのが特徴だ。
大胆なマルチ・スケール&強烈なカラーを採用した個性派6弦モデル
まずは紫のメタリックなフィニッシュやファンド・フレット、刺々しいヘッド・シェイプといった、見た目のインパクトの大きさに惹かれますよね。特に、まるで多弦ギターのようなキツい傾斜が付けられたフレットは、6弦モデルではかなり珍しいでしょう。6弦は698.5mmもスケールがあるので、レギュラー・チューニングではテンションが強過ぎると感じるかも。僕としては1音下げやドロップDといったチューニングにセッティングするのが、ちょうど良いと思います。
この手のギターにしては珍しく、フロント・ピックアップがシングルコイル(Old School A2 Single Coil)になっているのも大きな特徴でしょう。メタルなドライヴ・サウンドはもちろんのこと、このシングルコイルとコイル・スプリットさせたリアの“Nunchucker A8 Humbucker”を組み合わせると、コード・リフを刻むのに最適なクランチ・トーンも作り出すことができます。コストパフォーマンスに優れているので、初めてファンド・フレットのギターを買ってみたいという方にはぜひチェックしてもらいたいです。
スペック
ボディー | マホガニー | ネック | ハード・ロック・メイプル |
フィンガーボード | エボニー | フレット数 | 29 |
スケール | 698.5(6弦)〜648(1弦)mm | ジョイント | セット・ネック |
ピックアップ | オームスビー“Old School A2 Single Coil”(フロント)&“Nunchucker A8 Humbucker”(リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム、マスター・トーン(コイル・スプリット・スイッチ兼用)、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | ヒップショット製カスタム・モデル | カラー | ヴァイオレント・クランブル |
価格 | オープン・プライス | お問い合わせ | キクタニミュージック[TEL]0561-53-3007 http://www.kikutani.co.jp/ |

長きに亘り、ジャンルの垣根を越えて多方面のギタリストから支持され続けているPRSギターズは、昨今多弦モデルの開拓にも力を入れている。その一例と言えるのが、こちらの“SE Custom 24 7-String”である。同社のギターとしてはかなりリーズナブルなモデルだが、その価格に不釣り合いな高級感を放っており、洗練されたボディー・シェイプやネックがもたらすプレイ・アビリティも抜群。ピックアップは同社製のハムバッカーを2基搭載しており、トーン・ノブに内蔵されているコイル・タップ・スイッチを駆使することで幅広い音色を使い分けることが可能だ。
多弦の初心者にも打ってつけな高い演奏性とクセのないサウンド
抱えてみるとしっかりとした重量感があって、ボディーとネックのバランスがしっかりと取れているので非常に安定感があります。ネックは程よいグリップ感を得られる丸みのあるシェイプになっていて、ヴィンテージ・ライクなギターを使っている人でも薄いネックのギターを弾いている人でも、馴染みやすいと思います。
歪ませたサウンドは、高域がパリッとしていて、全体的に粘り気のある歪み成分がまとわりついている感じですね。リードに適したウォームさがありつつ、ザクザクと刻むようなリフ系のプレイにもピッタリです。クリーン・セッティングでは、コイル・タップした時の低域が絶妙に抑えられたサウンドが非常に扱いやすくて、7弦をルートにしてコード・アルペジオを弾くようなプレイにはバッチリはまるでしょう。クセが少なくて誰でも弾きやすいキャラクターの音色なので、多弦の入門モデルとしてオススメできますね。
スペック
ボディー | メイプル&フレイム・メイプル・ヴェニア(トップ)、マホガニー(バック) | ネック | メイプル |
フィンガーボード | ローズウッド | フレット数 | 24 |
スケール | 635mm | ジョイント | セット・ネック |
ピックアップ | PRS“SE Vintage Bass”(フロント)&“SE HFS Treble”(リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム、マスター・トーン(コイル・タップ・スイッチ)、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | フィックスド・タイプ | カラー | ブラック・チェリー |
価格 | ¥108,000(税別) | お問い合わせ | コルグお客様相談窓口[TEL]0570-666-569 https://www.prsguitars.jp/ |

トラディショナルなタイプからモダンなメタル・ギアまで、多彩な高品質ギターを輩出し続けているシェクター。多弦モデルに関しても定評のある同社のラインナップから紹介するのは、8弦ギター“Banshee Elite 8 <AD-BS-EL-8>”だ。何と言っても711mmという長さのスケールが特徴的で、ネックがメイプルとウォルナットを組み合わせた多層構造になっており、さらにカーボン・ファイバーで補強することで非常に堅牢な作りとなっているのも特筆。ピックアップはシェクターUSA製の“SuperCharger Mach-8”をフロント&リアに搭載しており、独自の5ウェイ・メガスイッチで5種類のサウンドを作り出せる。
優れたプレイアビリティと独自のP.U.セレクターによる多彩な音作り
ネックのすべすべとした触り心地が良いですね。ポジション移動がストレスなく行なえます。非常に薄く平べったいシェイプで、ソロからバッキングまで滑らかに移行しやすい形状です。かなり大きめのステンレス・フレット(Xジャンボ・サイズ)が打ち込まれていて、素速いレガート・プレイにも適していますね。
ピックアップ・セレクターが5ウェイ・メガスイッチという仕様になっていて、[フロント、フロントのパラレル接続、フロント&リアのミックス、フロント&リアの内側コイルのミックス、リア]という切り替えが可能なのもポイント。かなり幅広く音作りができて、ガラッとサウンドの雰囲気を変化させられます。クリーンも歪みも非常にバランスが良く、多弦に慣れていないプレイヤーでもサウンド・メイクしやすいキャラクターだと思いますね。音作り的にもプレイアビリティの面でも、6弦ギターから持ち替えやすい1本でしょう。
スペック
ボディー | フレイム・メイプル(トップ)&スワンプ・アッシュ(バック) | ネック | メイプル&ウォルナット |
フィンガーボード | エボニー | フレット数 | 24 |
スケール | 711mm | ジョイント | スルー・ネック |
ピックアップ | シェクターUSA“SuperCharger Mach-8”(フロント&リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム、マスター・トーン、5ウェイ・メガスイッチ |
ブリッジ | ヒップショット製 | カラー | キャッツ・アイ・パール |
価格 | ¥200,000(税別) | お問い合わせ | シェクターコーポレーション [TEL]049-293-8651 http://www.schecter.co.jp/ |

驚異的なプレイ・アビリティを誇る斬新なシェイプのヘッドレス・ギターで、一躍人気ブランドとなったストランドバーグ。その代表機種“Boden”のコスト・パフォーマンス・モデルの1つが“Boden Original 7”だ。ボディーはチェンバー加工が施されたアッシュで、独特な台形型のエンデュアー・ネックはメイプルにカーボンがラミネートされた5ピース構造となっている。ピックアップはフィッシュマンのアクティヴ・タイプ“Fluence Modern Humbucker”(フロントがAlnico、リアがCeramic)が搭載されており、ヴォリューム・ノブをプルすることでフロントがウォームなリード・トーンから歯切れ良いリズム・サウンドに、トーン・ノブをプルするとリアがパッシヴ・ライクなサウンドに変化する。
病み付きになる弾きやすさ、そして高性能ピックアップに注目
まずは何と言っても軽量さに驚かされます。ボディーとヘッドの重量バランスもパーフェクトでしょう。独自のエンデュアー・ネックはクラシック式フォームでもロック式フォームでも握りやすい作りになっていて、変わったシェイプではありますが、これに慣れてしまうと病み付きになってしまいます。またシールドが抜けたり演奏の邪魔になったりしないように、ジャックの位置と構造が考慮されているのもポイントです。
ボディーがチェンバー加工されている影響なのか中域が強めなサウンドで、立体感のある音像になっています。ローがすっきりとしているのも特徴ですね。ステンレス・フレットのおかげで音の立ち上がりが早く、スピーディで音数の多いフレーズでもクリアに聴かせられます。多彩なサウンドを作り出せるコントロール・システムも非常に魅力的な1本!
スペック
ボディー | アッシュ | ネック | メイプル、カーボン |
フィンガーボード | バーズアイ・メイプル | フレット数 | 24 |
スケール | 666.7(7弦)〜648(1弦)mm | ジョイント | ボルト・オン |
ピックアップ | フィッシュマン“Fluence Modern Humbucker Alnico”(フロント)&“Fluence Modern Humbucker Ceramic”(リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム(ヴォイス切り替えスイッチ兼用)、マスター・トーン(ヴォイス切り替えスイッチ兼用)、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | ストランドバーグ“EGS Fixed Bridge” | カラー | ブラック |
価格 | オープン・プライス | お問い合わせ | キョーリツコーポレーション support@kyoritsu-group.co.jp http://kyoritsu-group.com/ |

プロ・ユースの高品質な多弦ギターを数多く生み出している、アメリカ発のSTRICTLY 7 GUITARS(S7G)。ここに採り上げた“Cobra Standard8 HT/T”は代表シリーズ“Cobra”の8弦モデルだ。本機はスルー・ネック仕様で、メイプル(5ピース)とウォルナット(2ピース)で構成された頑丈な作りのネックとなっている。26フレットということで、通常よりも使用できる音域が広がっているのもポイントだ。ピックアップはセイモア・ダンカン製で、フロントには“Sentient-8”、リアには“Nazgûl-8”を搭載している。
重厚なリフやテクニカルなソロでも高パフォーマンスを発揮
かなりずっしりとした重量感がありますが、バランスが良いので抱えやすいです。ネックがほぼフラットな形状なので、クラシック・フォームを使ったフィンガリングに適しているでしょう。そしてジョイント部分がかなり深くカットされているので、最高フレットに指がセットしやすいのも好印象ですね。
スケールが698.5mmと非常に長いので、8弦をピッキングした時のベース的とも言えるタイトな鳴りが素晴らしいです。またソロ系のプレイでも太く抜けの良いサウンドが得られ、フロント・ピックアップを使うととても甘い音色が作れるので、低音弦を使ったバッキングやリフはもちろんのこと、リード・プレイでも高いパフォーマンスを発揮してくれるモデルとなっています。クリーン・サウンドもワイド・レンジで綺麗に鳴りますね。ジェントなどのモダンなメタル音楽に特にオススメできる1本です。
スペック
ボディー | ノーザン・アッシュ | ネック | ロック・メイプル&ウォルナット |
フィンガーボード | エボニー | フレット数 | 26 |
スケール | 698.5mm | ジョイント | スルー・ネック |
ピックアップ | セイモア・ダンカン“Sentient-8”(フロント)&“Nazgûl-8”(リア) | コントロール | マスター・ヴォリューム、3ウェイ・ピックアップ・セレクター |
ブリッジ | ヒップショット製 | カラー | ブラック |
価格 | オープン・プライス | お問い合わせ | 島村楽器 www.shimamura.co.jp |


ギタリスト紹介: 岡 聡志(おか さとし)
ヤング・ギターと音楽学校MI JAPANが主催するギター・コンテスト“GIT MASTERS”の2012年大会においてグランプリを獲得。その後はプロ・ギタリストとしてのキャリアをスタートさせ、高度な技巧と豊かな表現力を武器に、アーティストのサポートやセッション・ワークなど精力的な活動を展開している。また新世代テクニカル・ギタリスト集団“G.O.D.(GUITARISTS ON DEMAND)”に参加しており、『G.O.D.II』や『G.O.D.III』といったアルバムにオリジナル曲を提供した。

ディングウォールはカナダから登場したブランドで、昨今ブームのモデルよりもいち早くマルチ・スケールの有用性を広く知らしめた。ファンド・フレット・ベースを代表する存在と言って間違いないだろう。

驚異的なプロファイリング機能と秀逸なサウンド・クオリティを有したデジタル・アンプで、シーンに革命をもたらしたケンパー。近年はツアー/レコーディングを問わず同社のモデルを導入するプロ・ギタリストが爆発的に増加しており、現代を象徴するアンプ・ブランドとなっている。

英国の伝統的なテイストを色濃く残す質実剛健なブランドがオレンジだ。轟音を響かせる様々なラインナップを有するヘッドはもちろん、デジタル・アンプ・ユーザーも納得のパワーを誇るキャビネット群も見逃せない。

スケルヴェセンは'11年に設立されたポーランド発のギター・メーカーで、メタル・シーンにおいて最も注目を浴びている新興ブランドの1つ。高度な木工技術を駆使した美しく芸術的なデザイン、ファンド・フレットなどモダンなスペックを取り入れたモデルが目立つ。
以下で紹介しているのは、昨今のメタル志向なギターに多く搭載されているピックアップ、または革新的な仕様で話題となったピックアップの中から厳選したモデルだ。“鋼鉄武具合戦 大阪春の陣”に参戦を予定している方には、ぜひとも押さえておいてもらいたいラインナップとなっている。知らないモデルがあれば、今すぐにチェックすべし!
Aftermath Humbucker by BARE KNUCKLE
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ペリフェリーのギタリスト:ミーシャ・マンソーのシグネチュア・モデルを手掛けるなど、モダン・メタル・シーンにおいて最も注目度の高いブランドの1つであるイギリス発のベア・ナックル。同社の代表モデル“Aftermath Humbucker”は非常にクリアな出音で、強めに歪ませてコードを弾いても音が潰れず、分離感を維持したまま鳴らしてくれる。これがプログ・メタル・シーンで大きな支持を得ている所以だ。ブリッジ用には帯域のバランスに優れたレンジ感の広いセラミック・マグネットを、フロント用にはマイルドなリード・トーンに適したアルニコV・マグネットを採用しており、あらゆるプレイ・スタイルに対応してくれる。
Sonic Ecstacy by DiMARZIO
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スティーヴ・ヴァイやスティーヴ・ルカサーを始め、数多くのトップ・ギタリストが多大なる信頼を寄せているディマジオ。ドリーム・シアターのジョン・ペトルーシもその愛用者の1人であり、いくつものシグネチュア・ピックアップを同社とともに開発してきたが、その最新版が“Sonic Ecstasy”だ。本機は彼のアーニーボール・ミュージックマン製ギター“JP16”のために開発されたもので、本人曰く「リッチでクリア、表現豊かでマッシヴな音色」となっている。高出力かつウォーム、そしてワイド・レンジなそのサウンドは、テクニカル派プレイヤーにとって申し分ないクオリティだと断言できよう。
707, 81-7 by EMG
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アクティヴ・ピックアップの先駆者であるEMG──同社の“85”&“81”という組み合わせが作り出すサウンドは、長きにわたってメタル・ギターにおける理想的なトーンの1つとして定着している。この音色を7弦ギターでも再現できるのが、“707”(フロント)&“81-7”(リア)という組み合わせだ。前者は“85”を基に開発されたEMGの中で最古参の7弦用モデルであり、後者はその名の通り“81”の特性を引き継いでいる。豊潤なサステインと突き刺さるようなアタック感は、EMGでしか体感できない格別の鋼鉄サウンドと言えるだろう。この他にも、8弦用を含めて様々な多弦向けモデルがラインナップされている。
Fluence Modern Humbucker by FISHMAN
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アコースティック・ギターの定番ピックアップ・ブランドであるフィッシュマンが、2015年に発表したエレクトリック・ギター用のコイルレス・アクティヴ・ピックアップ“Fluence”。アニマルズ・アズ・リーダーズを率いるトーシン・アバシが自身のシグネチュア・ギターに採用したことで更に注目を集めるようになったこの革新的モデルは、コイルレス構造のため電気系統のトラブルといった問題が生じにくく、極めてロー・ノイズかつワイド・レンジな絶品サウンドが特徴となっている。ここに掲載した“Fluence Modern Humbucker”は、付属のプッシュ/プル式ノブを使ってリア/フロント共に2種類のサウンドを切り替えることが可能で、パッシヴ・ライクな音色を得ることもできる。
Sentient & Nazgûl by SEYMOUR DUNCAN
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セイモア・ダンカンの“Sentient”(フロント)&“Nazgûl”(リア)というハムバッカーの組み合わせは、現代の多弦ギターにおける定番スペックの1つと言って良いだろう。どちらも7弦/8弦仕様のギターで最適なサウンドを得られるよう設計されており、“Sentient”はアルニコV・マグネットを使用したウォームかつクリアな音色が持ち味となっている。一方“Nazgûl”はラージ・セラミック・マグネットを採用しており、サチュレーションとコンンプレッションのバランスに優れたパワフルなサウンドが特徴だ。なお写真はパッシヴ・マウントのモデルだが、アクティヴ・ハムバッカーを載せていたギターにもザグリの加工をせずに搭載できるアクティヴ・マウントのタイプも用意されている。
期間:2018年2月10日(土)・11日(日)・12日(月・祝)
会場:島村楽器梅田ロフト店
大阪府大阪市北区茶屋町16-7 梅田ロフト8F
アクセス:急京都本線・阪急神戸本線・阪急宝塚本線「梅田駅」茶屋町口改札口より徒歩7分
大阪市営御堂筋線「中津駅」4番出口より徒歩8分
入場料:無料
開催時間:10:30〜21:00
お問い合わせ:[TEL]06-6292-7905
店舗ウェブ
- 出展ブランド一覧(ABC順):
- DEAN GUITARS
- DINGWALL
- dragonfly
- HUFSCHMID GUITARS
- IBANEZ
- KEMPER
- LEGATOR
- MAYONES GUITARS
- ORANGE
- ORMSBY GUITARS
- PRS GUITARS
- SCHECTER
- SKERVESEN
- STRANDBERG
- STRICTLY 7 GUITARS
MELLOWSHiP Toshiki × dragonfly DEMONSTRATION & TALK

- 2018年2月11日(日)13:00〜
出演:Toshiki(MELLOWSHiP)
料金:無料
参加申し込み受付
12日(月・祝)をもって、大きな盛り上がりの中で本イベントが無事終了。3日間にわたる“合戦”の様子を写真でご覧いただこう。寒い中、会場に足を運んでくれた大阪近辺の強者の皆さんに感謝申し上げる! それでは、また近いうちに会えんことを…!?