長期間弾いていないギターの正しい保管方法は?

長期間弾いていないギターの正しい保管方法は?

長期間弾いていないギターの正しい保管方法は?

ギターを弾くよりも買う方が楽しいので、弾かないまま部屋に転がっているギターがいくつもあります。長期間弾いていないギターの適切な保存方法を教えてください。

(石油王/30代/男性)

外気の影響やネックの状態などに気をつけましょう

長引いた梅雨もようやく終わりに近づいているようですが、湿気や気温の上昇など、日本の夏はギターには大敵です。コレクターの方はもちろん、ギターのコンディションを適切に維持することはどんなギタリストにとっても大事なこと。ポイントをいくつかお教えしましょう。

まず1つ目は、窓際に置かないことです。日本は温暖湿潤気候ではっきりとした四季の移り変わりがあり、ギターのように木材で出来ている楽器は暑さや寒さといった温度の変化、そして特に湿度変化の影響を受けやすいものです。夏は湿気を吸収することでネックが反ったり、冬は乾燥のしすぎで塗装や接着面が割れてしまったり…など、様々なトラブルが考えられます。また、直射日光による紫外線が塗装に影響を与えることもあります。

状態を一定に保つためには日陰で風通しの良い所があれば理想ですが、必ずしもそういった場所を確保できるとは限りませんから、窓際に置かないということを守れば良いと思います。エアコンなどの空調も適切に使いましょう。

次に、弦は張りっぱなしでOKです。チューニングを半音ぐらい緩めて、張りを柔らかくして下さい。よく「完全に緩めておく」と言う人がいますが、そこまでする必要はほとんどありません。ネックは弦で引っ張ることで状態が維持されています。ベロンベロンに緩めると、内部に仕込まれたトラスロッドの状態が変わって、ネックが逆反りになってしまう恐れがあります。なので、半音下げ程度で大丈夫です。

最後に、ケースに入れて長期間保管する場合は、湿度調整剤を一緒に入れておくことをおススメします。湿度が高い時は水分を吸収し、空気が乾燥したら水分を放出することでケース内の湿度を適切に保ち、カビやサビといった症状からギターを守ってくれますよ。ぜひチェックしてみて下さい。