推し所は本体完結の度合いの高さ
英国の真空管アンプの老舗レイニーの新製品は、なんと手のひらサイズのデジタル・コンボ・アンプだ。実は2000年代に“PRISM”というデジタル・アンプがリリースされており、今回紹介する“PRISM MINI BLACK”はその現代的アップデートを施した後継機とも言える。早速その実力を確かめてみよう。
本機は小型ながら2×3W出力で、1.5インチ・スピーカーを2基搭載。内蔵のアンプ・タイプは“LIONHEART”や“IRONHEART”などすべてレイニーのアンプを基にしたものではあるものの、CLEAN、DRIVE、HI-GAIN、BASSというカテゴリーで、計17種類のヴァリエーションを選択できる。実のところ、膨大なアンプ・タイプを選択できても使うものは絞られてくるケースも多く、本機のような質の高いサウンドならば不足は感じないだろう。またスピーカー・タイプも15種類ある上、IRも5つ使えるため十分なスペックと言える。エフェクトもドライヴ・ペダルやディレイ、モジュレーション、リヴァーブなどが計32種類搭載されているので、幅広いサウンド・メイクに対応してくれる。
それらを踏まえて本機の推し所を挙げるとするなら、本体完結の度合いの高さだ。本機はカラー・ディスプレイを備えており、各種操作はプッシュ・スイッチを兼ねたエンコーダーで項目を選択し調整するだけ。画面表示も工夫されており、マニュアルなしでも簡単に操作できる。現在は、コンパクトな筐体に必要最低限のコントロールだけを配置し、膨大なライブラリや詳細設定はPCやスマートフォンのアプリで行なうというパターンも増えてきている。それはそれで問題はないとはいえ、やはりその都度外部機器を取り出して操作するというのはストレスになったりもする。本体のみで様々な変更や調整が完結するという点は、本機の大きな魅力だ。
とはいえ、本機にも対応アプリがあり、アンプ・タイプやパラメーターなどの一覧表示は、アプリならではの利点だ。また8ジャンルで構成されるドラム・マシン機能もアプリのみで起動できるものなので、これらはぜひとも活用したい。
本機はBluetooth接続による音楽再生も可能で、クセのないステレオ・サウンドはリスニング用途でも重宝する。USB-Cでの充電駆動で、14時間使用できるため、アウトドアでの使用にも活躍してくれる。




試奏動画 Laney | PRISM MINI BLACK
製品概要 Laney | PRISM MINI BLACK
●出力:2×3W
●入出力:インプット、ヘッドフォン・アウト、USB-C
●スピーカー:1.5インチ×2
●コントロール:VOLUME、PARAMETER
●スイッチ:BACK、Bluetooth、GLOBAL
●アンプ・タイプ数:17
●エフェクト数:32
●電源:USB-C充電
●サイズ:170(W)×95(D)×113(H)mm



