アーティスト名 | BON JOVI ボン・ジョヴィ |
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アルバム名 | WHAT ABOUT NOW ホワット・アバウト・ナウ |
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’07年のナッシュヴィル作品『LOST HIGHWAY』は、フィドルやマンドリン、ペダルスティール導入のC&W風サウンドが象徴として挙げられるアメリカン仕上げ。新曲を含むベスト・アルバムから格上げでオリジナル作となった’09年『THE CIRCLE』は、前作の反動から多くのギター・パートで埋め尽くされた。リッチー・サンボラも「ギタリストとして作るのが楽しかった」と話している。それから3年、通算12枚目の新作は、その2作品の中道路線といったところか。というか、もうボン・ジョヴィにギター・オリエンテッドも何もないわけだが。
そんな中、際立っているのがアリーナ・ソング(と命名させて戴く)。つまり、大会場のライヴを想定したような曲…サビのリフレインで会場を煽る曲やドラマティックな曲が多い。前者は元々彼らの得意とするところ。アルバム中の至るところに見られるため割愛するが、後者のドラマティック・タイプでは例えば「Amen」だ。ストリングスをこれだけ効果的に操られたら、客席のオーディエンスは泣いてしまうよ。その他「Thick As Thieves」もそうだが、これらストーリーを綴る歌とサウンドは特筆である。以前リッチーは曲作りに関して「ジョンと2人で、紙とペンとギター、それに録音用のテレコを用意してアイデアを育てていく」と話していたが、それでこれほどの感動を生み出せるの!?
(福田真己)