GOATESS／GOATESS

カウント・レイヴンやテラ・ファルマといった’90年代のスウェディッシュ・ドゥーム／ストーナー・バンドに在籍した、クリタス・リンダーソン（vo）を擁する４人組のデビュー作（日本盤のみデモ２曲を追加）。ファズやワウが駆使された官能的なギター・プレイ／サウンドにバンドの方向性が見えるが、’70年代ロックの有機的な感触を備えるブルージー・ドゥーム／ストーナー・ロックで、仰々しくなりそうな一歩手前で踏み止まっている幾つかの楽曲や、クリタスの憂いのある歌唱は、米国産の同種のバンドとの決定的な違いだろう。この手のバンドには珍しく、アンビエントっぽい感覚もチラッと聴かせる。
（菅原健太）