BURIALS／AFI

気づけば結成22年目の大ベテランの彼らだが、４年ぶりとなる新作でも妙に落ち着くことなく独自のゴシック・ロックを突き詰めている。先に公開したミュージック・ビデオがヘヴィ・ロックの「I Hope You Suffer」と、オフスプリングに通じる哀愁パンク「17 Crimes」だったことからも分かるように、アルバムでも曲によって重さと軽さを巧みに使い分けるスタイルだ。見方によっては（ルックス含めて）スクリーモ源流の１つとも言えるが、この人達は叫ぶ代わりにハーモニーを大事にする。そこはかとなく流れるロマンティシズムとストイシズムが、その他大勢とAFIとの明確な差である。
（小口正貴）