レインボー、メガデス、BABYMETAL…ピアニスト西山 瞳によるHR/HM名曲の本格ジャズ・アレンジ作品が登場!

レインボー、メガデス、BABYMETAL…ピアニスト西山 瞳によるHR/HM名曲の本格ジャズ・アレンジ作品が登場!

10月21日、ハード・ロック/ヘヴィ・メタルの名曲をジャズでカヴァーしたアルバム『New Heritage Of Real Heavy Metal』がリリースされる。

本作はジャズ・ピアニストの西山 瞳率いるアコースティック・トリオ編成のプロジェクト:NHORHMによるもので、楽曲のアレンジを手がけた西山は2006年のデビューより国内外のジャズ・シーンで活躍を続け、高い評価を得ている実力派だが、学生の頃にイングヴェイ・マルムスティーンを始めとするロックやメタルを愛聴していたという過去も持つ“隠れメタラー”(!?)だ。

全10曲のうち9曲がカヴァーとなっており、U.K.やレインボー、BABYMETALに至るまで、様々な時代やスタイルの楽曲がセレクトされているが、驚かされるのはそのアレンジ力の高さ。パンテラの「Walk」(’92年『VULGAR DISPLAY OF POWER』収録)を例に挙げると、お馴染みのメイン・リフにジャズならではのテンションを盛り込んだコード進行が合わさり、意外なほどに調和している。MR.BIGの「Green-tinted Sixties Mind」(’91年『LEAN INTO IT』収録)なども、ポール・ギルバートのファンなら誰でも一度は弾いてみたであろうタッピングのイントロのクリーン・トーンが優しいピアノの音色に変わり、歌メロはサックスが担当…耳馴染みのあるフレーズをしっかり取り入れつつ、どこをとってもモダン・ジャズ・ナンバーに仕上がっているのが実に興味深い。織原良次(b)や橋本 学(dr)のテクニックも目を見張るものがあり、ゲスト・ミュージシャンも交えて聴きごたえ抜群のインプロヴィゼーションを展開。純粋なジャズ・アルバムとしても大いに楽しめる内容だ。Youtubeではダイジェスト版も公開されている。

世の中には様々なカヴァーやアレンジ作品が存在するが、これほど見事にジャズとメタルが融合されたケースは稀だと言える。そのクオリティの高さは、本作でメガデス在籍時の楽曲「Skin O’ My Teeth」(’92年『COUNTDOWN TO EXTINCTION』収録)をカヴァーされたマーティ・フリードマンに「”ジャズの演奏者はメタルを音楽として認めてくれない”と思ったけど、このケースではメタルに対する熱心さと尊敬が伝わってきた」と言わしめるほどだ。

メタル好きにとって”いつも聴いているあの曲のフレーズ”が全く異なる観点から堪能出来る斬新な1枚。「まさか、そんなはずが…」と思う人ほど、ぜひ手に取ってみてほしい。

『New Heritage Of Real Heavy Metal』PV NHORHM

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