ライヴ・レポート:Mary’s Blood 2016.11.4 渋谷クラブクアトロ

ライヴ・レポート:Mary’s Blood 2016.11.4 渋谷クラブクアトロ

今年10月末に通算3作目のフル・アルバム『FATE』をリリースし、これに伴う“Change the Fate”ツアーを開催中のMary’s Blood。既に名古屋、大阪、東京の3公演が終了しており、年内では今月17日に福岡公演が控えている。ここではそんな絶賛展開中のツアーの中から、11月4日に行なわれた渋谷クラブクアトロ公演の模様を遅ればせながらお伝えしよう。

この日の演目の中心となったのはもちろん『FATE』の収録曲で、「In the Rain」「Endless Tragedy」という2曲を除く9曲を披露。これに1st『Countdown to Evolution』(’14年)、2nd『Bloody Palace』(’15年)の楽曲と、インディーズ時代からの定番ナンバー「Burning Blaze」(’12年のEP『SCARLET』収録)を加えた全18曲のセットリストとなっていた(註:途中ギターとドラムのソロ・コーナーもあり)。全編を通してSAKIとサポートの社による、アグレッションに富んだツイン・ギターが聴き所(見所)となっていたのは言うまでもないが、中でも注目だったのは「Angel’s Ladder」だろう。

ゆよゆっぺが提供した同曲で、SAKIは初めて7弦ギターを導入しており、ライヴでも7弦を使用。普段のMary’s Bloodのイメージとは異なる図太いローを効かせた激ヘヴィ・リフを繰り出すこの曲で、バンドの新たな側面をファンに見せ付けたのだった。またスタジオ盤ではルーク篁(CANTA他)、五十嵐☆sun-go☆美貴(SHOW-YA)という2人のゲスト・ギタリストを迎えてソロ・パートがレコーディングされた「Chateau de Sable」と「Change the Fate」が、本ライヴではSAKIと社により再現されていた点も注目。「Chateau de Sable」ではSAKI→社→SAKI→社→ツイン・ハーモニー、「Change the Fate」は社→SAKIという構成で、白熱のシュレッド・バトルが繰り広げられた。

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またSAKI個人に関して言及しておくと、印象的だったのが速いフレーズにおける1音1音がよりクリアになっていた点。それはフル・ピッキングにおいてだけでなくタッピング時などでも感じられ、個人的にギターのレッスンを受けたり、Mary’s Blood以外のプロジェクトやイベントにいちギタリストとして積極的に参加したりといったことの成果が如実にプレイに表れていたと言えるだろう。もちろんSAKI個人だけでなく、ヴォーカル:EYEの飛躍的に向上した表現力を始め、各メンバーがスキル・アップしていた点も特筆しておきたい。

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ちなみにSAKIの使用モデルは、新顔のキラー製7弦ギター(プロトタイプ)以外は基本的にお馴染みの機材群で、メイン・ギターが赤いキラー製カスタム・モデル(通称”キラ子ちゃん2号”)、アンプがマーシャル“JVM410T5”となっていた。

さて、今回の“Change the Fate”ツアーは上記した福岡公演が間近となっているが、年が明けた1月には14日に札幌公演、そして22日にファイナルとなる東京・恵比寿リキッドルーム公演の開催も決定している。ファンの方々にはもちろん、最近Mary’s Bloodに興味を持ち出した方々にもぜひ足を運んでもらい、益々勢いに乗る彼女達のパワフルなパフォーマンスを直に体験していただきたい!

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ツアー詳細

公式インフォメーション:Mary’s Blood