アーティスト名 | GALNERYUS ガルネリウス |
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アルバム名 | ULTIMATE SACRIFICE ULTIMATE SACRIFICE |
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新メンバーのFUMIYA(dr)を迎えた新編成で制作されたJ-METALの旗頭による通算11作目。前作の続きを描いたコンセプト・アルバムである本作では、『爆音列島』他で知られる漫画家:高橋ツトムの書き下ろしアートワークを採用。意図したものなのか、「ENTER THE NEW AGE」〜「WHEREVER YOU ARE」までをレコードでいうA面、「RISING INFURIATION」〜「ULTIMATE SACRIFICE」をB面と分けて聴くとより楽しめる構成になっている印象だ。
勇壮なイントロで幕を開け、SYU(g)とYUHKI(key)による超絶技巧ソロ・バトルを織り込んだ「HEAVENLY PUNISHMENT」、小野”SHO”正利(vo)の壮絶なハイ・トーンが炸裂する狂おしきメロスピ曲「WINGS OF JUSTICE」、ジャーマン・メタル風ですらある劇的な「THE SHADOW WITHIN」と矢継ぎ早に展開。哀メロの洪水が押し寄せるパワー・バラード「WHEREVER YOU ARE」で一旦インターミッションを挟む。続く「RISING INFURIATION」からはより複雑な展開を持つ大曲がアグレッシヴに畳み掛けてくる。攻撃的なパートが多い後半部だが、心を揺さぶる泣きの旋律も際立っており油断は禁物だ。
随所にオーケストレーションとクワイアを配し、劇的な世界観を徹底的に追及。楽器隊が繰り出す音の総数はもちろんだが、各楽曲内の場面展開が多いこともあって、1時間を超える密度の高い世界観にどっぷり浸るには、聴き手にも相当の集中力が要求される。だがその分、聴き終えた後の爽快感・満足感もひとしお。一切の妥協を省いた強烈な作品!
【文】Masa Eto