Gate of Fantasia／CROSS VEIN

プロデューサーも務めるHIZAKI（Versailles、Jupiter）主宰のレーベルよりリリースされた、10年の活動歴を誇る国産シンフォニック・メタル・バンドの３年ぶりのフル・アルバム（3rd）。美しく壮大な世界観が全編を貫き、看板である麗しの女性シンガー：JULIAの歌声はしなやかで艶っぽく、そしてメロがまたすこぶるキャッチーだ。モーツァルトの名曲をあしらったネオクラ路線から妖艶なシャッフル、心地よい歌謡性を持つものまである中で、ツイン・ギターの見せ場も多く、あくまでメロディーを大切にしつつ要所で技アリの流麗なリードをキメてくれる。加えて、キーボードがソロ＆ユニゾンで華々しく参戦。

【文】早川洋介