STAIND／STAIND

アメリカン・モダン・ロックのトップ・バンドによる７作目。初期作のようなヘヴィさを取り戻しているが、単なる原点回帰ではない。メロウさは継承されているし、ここ数作で披露されていた本誌読者にも訴求するテクニカル・ソロも増量されており、KORNなどのカヴァー・バンドから出発したことが窺えた初期作とは似て非なる音を聴かせる。にしても、マイク・ミューショック（g）は、初めから技巧派だったとしか思えない卓越したプレイを聴かせるが、昔は時代の流れに合わせて隠していたのだろうか？　セルフ・タイトル作はバンドの自信作という通例があるが、確かに演奏・楽曲ともに自己最高レベルの１枚だ。
（菅原健太）