アーティスト名 | WHITESNAKE ホワイトスネイク |
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アルバム名 | FOREVERMORE フォーエヴァーモア |
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03年からスタートした[カヴァデール(vo)=アルドリッチ(g)]新体制は長い“仮免”期間を経て、’08年にようやく『GOOD TO BE BAD』へ到達。以降のツアーも含めた活動で、その名に比例した見事な復活劇を見せた新生ホワイトスネイクは、ある意味、本作が腕の見せ所ということになる。
今回は制作前、ブライアン・ティッシー(dr)&マイケル・デヴィン(b)加入というメンバー交替があった。バンド演奏の軸と言えるリズム隊の総取っ替え…、要するに心臓移植である。それに対する不安解消のため、デイヴィッドは地元のレイク・タホにメンバーを呼んで一体化を図る。ダグによれば、それが奏功、バンド・ケミストリーは前作以上だったという。例えば、自宅スタジオで自分のギター・ソロを録った前回のレブは、実のところバンドと作品への愛着がそもそも濃いとは言えなかったはず。その点でも、今回の作戦は的を射たと見るべきだろう。
果たしてそのサウンドは…。特筆しておきたいのは、ダグ曰く「明るくなり過ぎないようにした」というギターの音質だ。賛否両論あるはずだが、レスポールで主張するド太い音は、他で聴かれない個性になっている。ひいては楽曲の印象もブ厚い。そもそも豪華な音の壁が1つの売り。以前のそれと趣は異なるが、白蛇の刻印はここに押されている。
(福田真己)