THE BATTLE AT GARDEN’S GATE/グレタ・ヴァン・フリート:凝った曲作りとアレンジで聴かせる2nd

THE BATTLE AT GARDEN’S GATE/グレタ・ヴァン・フリート:凝った曲作りとアレンジで聴かせる2nd
アーティスト名GRETA VAN FLEET
グレタ・ヴァン・フリート
アルバム名 THE BATTLE AT GARDEN’S GATE
ザ・バトル・アット・ガーデンズ・ゲート

CD | ユニバーサル ミュージック | 2021年4月16日発売

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’70年代ハード・ロックながら“ロックの未来”の異名を取る米ミシガン州産4人組の2作目は、散々比較された初期ZEPから離れて、凝った曲作りとアレンジで聴かせる大人びた姿を露わに。メロウなアルペジオを絡ませたコード・ワークやレトロ鍵盤を用いてのプログレめいた雰囲気作りも巧妙だが、音の輪郭が鮮明なリフ・バンドの姿は後退した。先付けのギターのみならず、後付けでも全体に振りまかれたリヴァーブの残響音で楽曲の神秘性を極端にかさ上げしたり、必然性のないギターのサイケなパンなど、古典への憧れがさせる“背伸び”にアレコレ言いたくなるが、ご意見番面で何かを語りたくなる磁力を放つ力作だ。

【文】菅原健太