ダイアモンズのセルフ・タイトル作『DIEMONDS』、HRと極上パンクの好バランス！　

カナダ出身、同郷のベテラン・スピード・メタル・バンド：エキサイターのダニエル・ディケイ（g）を擁する５人組の3rdアルバム。リズム隊がチェンジしている。女性シンガーのプリーヤによる、コケティッシュでありながら時にアジテーション調も聴かせる芯の強い歌声を中心とした、シンプルで力強いハード・ロック／ロックンロールであり、極上のパンク・ロックを思わせるキャッチーさと攻撃性とのバランスが実に心地よい。新リズム・セクションのタイトさも好印象。セルフ・タイトルが示す通り、バンドが今持っているエッセンスと未来へ向けての可能性を余すところなくパッケージした力作だ。

【文】小澤明久