毎年ドイツのメタル・フェス“Wacken Open Air”で開催されているバンド・コンテスト“W:O:A Metal Battle”。世界約30ヵ国の新鋭・精鋭バンドが激突するその現地決勝ラウンドに、今年はファントム・エクスカリバーが日本代表として挑む。
輝く聖剣と共に“メタルの聖地”へと殴り込み、現地オーディエンスを熱狂の渦に叩き込んでくれるに違いない彼等──その奮闘を追う特別連載:<ファントム・エクスカリバー:栄光の“Wacken Open Air”への道>の第4回をお届けしよう! 間もなく激戦の地へと赴くギタリスト:Mastuには今回、共に“Metal Battle”参戦を果たす愛器について語ってもらった…!!
Matsuのメイン・ギター紹介!
ファントム・エクスカリバーの Matsu です!
“W:O:A Metal Battle”(以下MB)現地決勝ラウンドへ向け、ついに今週──7月28日にヨーロッパへと旅立ちます!
“Wacken Open Air”(以下WOA)出演前には、以前、日本で共演した知人にアテンドしてもらい、オランダでもライヴを行なえることになり、WOAを含め計2回プレイしてきます。
そして、渡欧直前──連載第4回は、普段から愛用する僕の相棒(ギター)を紹介させていただきます!
僕のギターは、完全オーダーメイドのオリジナルです。名は特にない。
このギターでの初ステージは’17年頃で、かれこれもう5年以上も弾き続けています。
当時、新宿アンチノックに個人工房のENDALL ORIGINAL SOUNDを営んでおられる高館さんという方が、よく無料リペアでいらしており、ギター製作も始めたということで、さっそくお願いしたのです。
キャパリソンのギターに憧れを抱いていた僕は、特に筋肉少女帯の橘高文彦さん、現在はStudio Prisonerでプロデュース業を担っておられる元メタル・サファリのHiroさんの使用ギターがカッコ良いと思っていたので、ボディーはVシェイプにしようと決めていました。
色は当初、白を予定していたのですが、インパクトに欠けると指摘があり、赤にしました。赤にして本当に良かった…。
ペグなど各部品は絶対にゴールドが良かったので、ゴトー製のゴールドに。そして、ヘッドはキャパリソン“風”で、1~3弦、4~6弦の3×3に分けてもらいました。
27フレットまで使う曲があるので、非常にスケールの長いギターになりましたが、これぞ自分の理想を詰め込んだ最高のギターです。
ENDALL ORIGINAL SOUNDの高館さんには、本当に感謝しかありません。
音としては、一般的によく“ギターが泣いている”“哀愁のある音”と表現されることはありますが、僕の音は笑っており、快晴の青空を連想する平和な音が出ているそうです(笑)。
最高の音が出ているのは、セイモア・ダンカンのピックアップ、それからサバレスというメーカーの弦(H50XLL:.009-.046)の影響もあると思います。
サバレスさんには昨年よりサポートしていただいているのですが、初めて使用した時、弦が違うだけでこんなに音が変わるのか…と感嘆せずにはいられませんでした。
ただ、最近になって問題が…。ボディーの横幅が広すぎて、渡航するにあたり、このギターを収納するハードケースがどこにもない(爆笑)。
そこで、SEX MACHINEGUNSはじめ多くのアーティストの楽器を監修したJTM Guitarsさんに、相談のため伺いました。最初はハードケース製作を依頼しようと思っていたのですが、逆にギターを市販のケースに入るよう大改造してみるのはどうか…と仰天プランをご提案いただき、高館さんご了承のもと、すぐに取り掛かりました。
通常1ヵ月以上かけて仕上げる工程を1日で完結するという恐ろしいスピード…。おかげで、横幅50cmあったギターが43.1cm になり、音がさらに響き、なおかつ現在の体型にもフィットするなど、一瞬にして、僕のギターがより進化しました。こうして、無事ヨーロッパへ自身のギターを持ち込めることに!
このように僕は、本当に多くの人の支えによって、自分が一番愛しているギターとステージに立つことができています。普段サポートしてくださる方々に少しでも恩返しできるよう、ドイツ&オランダのステージで最高のギターを奏で、MBで優勝してきます!!!
このギターで暴れまくって世界を獲ってくるぜ!!!
次回は優勝の報告ができたらいいな!
それでは…行ってきます!!