はっきりと示された“METALVERSEの核”
ワンマン・ライヴとしては今回が3回目となったMETALVERSEのSpotify O-EAST公演“METALVERSE #3 – GARDEN OF EDEN”。思えば、前回のワンマンである2024年2月開催“METALVERSE #2 – THE END OF THE INNOCENCE”の時点で、すでに今回のライヴ・タイトルは発表されていた。それから実に2年3ヵ月──その期間の中でMETALVERSEは確かな進化を遂げてきた。
その象徴のひとつが、METALVERSE VΛND PROJECT(MVP)の始動だ。METALVERSEのメンバーに加え、“様々なバンドで活躍する新世代のアーティストが集結したドリーム・ガールズ・バンドがステージに登場”するというもので、しかもメンバーは公演ごとに変化する仕組みだ。バンド・セットがMETALVERSEのライヴをより魅力的なものにすることは過去の公演で実証済みであり、大きな期待を抱きながらライヴ当日を迎えることとなった。
定刻を過ぎると、当夜のステージが“一夜限りの現象”であり、“二度と訪れることはない”貴重な瞬間であることが告げられる。そして、オープニング・ナンバー「Welcome to the METALVERSE」がスタート──フューチャリスティックな質感の序曲の中で姿を見せた今宵のMETALVERSEのメンバーは3人。曲の後半には各メンバーがクローズアップされるセクションがあり、後方のLEDヴィジョンにはSAKIA、COCONA、そしてセンターでリード・ヴォーカルを務めるMIKOの名前が順に大きく映し出される…! これまで名前が公式に明かされることのなかった彼女たちだが、この夜をもって“METALVERSEの核”がはっきりと示された。その瞬間、場内には大きな歓声が湧き上がった。



続いてドラムのリズムがイントロダクションとなり、序盤の起爆剤たる「Crazy J」へとなだれ込む。ビッグ・バンド・ジャズとラウドなバンド・サウンドが融合したこのシャッフル・ナンバーはまさに生演奏が活きる曲で、その強固なサウンドを放つドリーム・チームのメンバーは、HAL-CA(g/ASTERISM)、Li-sa-X(g/KOIAI)、ユニカインパクト(b/革命メロイック, KOIAI)、ふわわ(dr/革命メロイック)という面々。腰を低く落として大振りのヘッドバンギングも交え、長い髪をなびかせながらプレイするHAL-CA。一方、やや高めの位置にギターを構えたおなじみのスタイルで魅せるLi-sa-Xと、両者共にキャラクターが確立されており、まさに夢のタッグといった印象だ。HAL-CAは通常6弦ギターを使用しているが、2024年のフェス“FOX_FEST”出演時(同公演ではASTERISMがMETALVERSEをサポート)と同様にMETALVERSE仕様で7弦モデルを手にしており、これもまた貴重なシーンである。
HAL-CAとLi-sa-Xによる華やかなツイン・タッピング
曲はラテン/スパニッシュ・テイストも香る「Si Si」へと続き、ここではタッピングやスウィープをたっぷり盛り込んだテクニカルなリードをHAL-CAが披露。バック・トラックを使用した前回の“METALVERSE #2 – THE END OF THE INNOCENCE”では4つ打ちの印象が強い曲だったが、より有機的な楽曲へと変化していたのが興味深い。哀愁のメロディをMIKOが情熱的に歌い上げる「Get Down」(トリオでのフォーメーションも曲を彩る)、そして一転してキュートさ全開のアイドルライクな「Qn」へと続き、振れ幅の大きい世界観が次々と立ち上がっていくのはMETALVERSEの真骨頂といえるだろう。さらに「Qn」の曲中では、ふわわが電子ドラム・パッドと生ドラムを巧みに使い分けるなど、バンド編成ならではの見どころも随所にあった。
トラップ・メタル譲りのヘヴィなリフが際立つシングル曲「GIZA」を経て、曲は乱高下する怒濤のラップ・ヴォーカルをフィーチュアした「OMIKUJI」へ。ダンサブルなリズムが満員のフロアを揺らし、アウトロではHAL-CAとLi-sa-Xによる華やかなツイン・タッピングのセクションが熱い視線をさらっていった。また、METALVERSE随一のドラマティックなナンバー「Endless World」でギター・ソロを担うのはLi-sa-X。一筋縄ではいかないプログレッシヴなリズム・パターンの中で、高速かつ流麗なパッセージを精確に紡ぎ上げ、改めてその安定感に唸らされる。
さらに、次曲へ繋ぐインタールードでは楽器隊がソロ回しを展開。ここでのみHAL-CAは普段のメイン・ギターである黒色の6弦“SNAPPER”に持ち替え、ピッキング・ハーモニクスやアーミングも織り交ぜつつ、アタック感の強いピッキングで速弾きを披露。続くLi-sa-Xはネオ・クラシカルな旋律を導入に据え、タッピングを交えた流れるようなフレージングで構築していき、観客を再び魅了する。限られた尺ながら2人の個性が鮮やかに浮かび上がるソロであり、この豪華なツイン・リード・チームの活躍をもっと曲中でも味わいたくなる瞬間だった。続いて、スラップで魅せるユニカインパクト、緩急のあるリズム・パターンで場内の空気を掌握したふわわと、各々が実力者ぶりを発揮。その後は、MIKO、SAKIA、COCONAそれぞれの躍動するソロ・ダンス・パートを経て、終盤のアップ・チューンとして定着した「Naked Princess」へ。会場を湧かせるあの太いガナリを含むMIKOの多彩なヴォーカリゼイションもさらに冴え渡り、場数を踏むごとに進化していることを実感させた。
一旦ブレイクしたのち、観客のMETALVERSEコールに押し上げられるようにして始まったのは「KIRA☆」。クリアな歌声が響き渡るバラード・テイストの曲ながら、突如「脳天ぶちかますぜ」という強烈なリリックと共にウルトラ・ヘヴィなブレイクダウン・パートが挟み込まれ、ジャンルの境界を軽々と飛び越えるハイブリッド感がいかにもMETALVERSEらしい。再びのインターヴァルを経て、ヴィジョンにはこれまでの軌跡を凝縮した映像が映し出され、そこで次回ライヴ“METALVERSE #4 – RE:VERSE”(9月19日@Spotify O-EAST)の開催が発表される。メンバーは新衣装でステージに戻り、この日最後の曲としてタイトル未定の新曲をドロップ。ダンス・ビートとスラップ・ベース、ファンク・テイストのカッティングが新機軸で、青を基調とした衣装の色味とも相まって、夏の風が吹き抜けるような爽快な曲想が場内を満たしていった。
「Thank you, O-EAST! 夏にたくさんお会いしましょう!」
そんなMIKOの言葉を合図に、METALVERSEにとって節目となるこの日のライヴは幕を閉じた。再生の歩みを進める中で音源リリースも重なり、ここからさらに活動が活性化していく気配が濃くなっている。MVPとのコラボレーションを含め、彼女たちが次にどんな進化形態を見せてくれるのか――その瞬間を心待ちにしたくなる締めくくりだった。
フォト・ギャラリー







セットリスト METALVERSE#3 – GARDEN OF EDEN 2026年5月9日(土) Spotify O-EAST
1. Welcome to the METALVERSE
2. Crazy J
3. Si Si
4. Get Down
5. Qn
6. GIZA
7. OMIKUJI
8. Endless World
9. Naked Princess
10. KIRA☆
11. 新曲
METALVERSE 公演情報

『VERSE BY VERSE #1』

日程:2026年8月25日(火)
会場:東京・Zepp Haneda(TOKYO)
出演:METALVERSE / MORE STAR
チケット情報(税込/ドリンク代別途/整理番号付):
1F・前方オールスタンディング:6,600円
注釈付き・1F後方指定席:7,700円
2F指定席:8,800円
購入
METALVERSE/MORE STAR(メタルバースモアスター) | チケットぴあ[音楽 J-POP・ROCKのチケット購入・予約]
『METALVERSE #4 – RE:VERSE』

日程:2026年9月19日(土)
会場:東京・Spotify O-EAST
チケット情報:
オフィシャルニュースレターチケット先行:5月25日(月) 18:00〜5月31日(日) 23:59
公式インフォメーション
METALVERSE OFFICIAL WEBSITE



