結成から3年、これまで以上にハードでアグレッシヴなライヴを見せてくれたNEMOPHILA。音楽的な振り幅も含めて、バンドとして個々として確実に成長を感じた夜だった。
昨年1月のLINE CUBE SHIBUYA初ワンマンから1年が過ぎ、その間に対バンZeppツアーやアメリカのフェス“AFTERSHOCK”等を経験し、今回は2022年暮に発表された2ndアルバム『Seize the Fate』を引っ下げたツアー。1月8日のZepp FUKUOKAを皮切りに計8本行なわれ、2月10日には東京のZepp DiverCityでファイナルを迎えた。
初の全国ワンマン・ツアーは、日替わりでメンバーが影アナを務めるというゆるふわなファン・サービスから始まる。これを、ファイナルの東京公演では全員で担当! やがて始まったSEに合わせて観客のクラップがうねりを生み出し、ステージに登場したメンバーと観客は早々に一体化。そして1曲目は、むらたたむの激しいドラム・ソロから始まる「Seize the Fate」! SAKIと葉月のツイン・リードが冒頭から炸裂し、2曲目の「雷霆-RAITEI-」へと、初っ端からドラマテイックでスリリングな展開を見せる。お立ち台をフル活用し、めまぐるしくポジション・チェンジするステージングは今日も健在だ。
続いては、これまでにも表現してきた和の世界観を、さらにグレード・アップし絶妙なバランスに整えた3曲目「炎天-ENTEN-」から、リフ感あふれるオールドスクールのハード・ロック「Back into the wild」。ギターとベースのハラグチサンがユニゾンする箇所は鳥肌ものだ。
MCを挟んでの5曲目「Waiting for you」はポップ・パンク調で、「N! E! M! O! P! H! I! L! A! 」のコール・アンド・レスポンスがキラキラした掛け声で行なわれるHAPPYソング。そしてSAKIのスライド・バーがなんともカッコ良い「Rock’n’Roll Is?」へと続く。
MCではギターのSAKIが「ツアーがこうしてできて、ファイナルを迎えられて本当に感謝してます」とコメント。この日の公演は全世界に向けてストリーミング配信もされており、彼女は海外から観ているファンにも英語でメッセージを届けた。さらに、メンバー間でツアー中に起きたエピソードも暴露! むらたたむのY字バランスも飛び出すなど、NEMOPHILAならではのほんわかなMCタイムとなった。
mayu(vo)のコール・アンド・レスポンスから始まる中盤は、怒涛の3曲が連なった。ヘヴィなラップ・ヒップホップ「STYLE」ではmayuがかなりのハイ・トーンで歌い上げ、葉月はアーミングで曲にニュアンスを醸し出す。ドラム・ソロが印象的な「徒花-ADABANA-」は地獄のようにヘヴィかつキャッチーなナンバーだ。弾けるパワーに圧倒される中、NEMOPHILA初の純然たるバラード「now I here」は、パワーとアタック、ヘヴィネスとアグレッションの中アクセントをつけてくれた。さらに、mayuの活動休止中に楽器隊のみで結成されたインスト・プロジェクト:NEMOPHILA Quartetteのリフ・メドレーも披露。
mayuが再びステージに戻り、後半を派手に飾ったのはライヴ映えるヘヴィ・ロック・チューン「ZEN」! スクリームと重厚なビート、ギターの閃光が交差する。MCを挟んで「Night Flight」「SORAI」「DISSENSION」という魂の3曲がスピード感とグルーヴ感を織りなし、オーディエンスにパワフルにたたみかける。会場は熱狂に包まれた中で絶頂のエンドへと向かう。
アンコールの1曲目は希望を感じる「Soaring ~to be continued~」。優しい気持ちを与え、斬新なアイデアが詰まっている曲だ。「DiverCityはNEMOPHILAが最初にライヴをした場所。オープニング・アクトでこのステージに立ったんです。今日は自分たちのライヴ、ファイナルがこの場所で良かった。お客さんがいっぱいで感無量です!」とmayu。
最後は1stアルバム『REVIVE』(2021年)から「REVIVE」、NEMOPHILAを象徴する和のエキゾティックさ漂うナンバー「OIRAN」、さらにスケール感と叙情感に溢れ、mayuにとっても大切な曲「Life」だ。一人ひとりの個性が凛として、それそれが独創的なプレイを魅せ、パワフルかつエモーショナルで、女性らしさも煌めいているNEMOPHILA。ライヴを重ねるとバンドは変わり成長する。彼女たちの音楽的レベルは確実に加速していることが実感できた一夜だった。
そして、新たなライヴ日程も発表された。今年の5月からはZepp 対バン・ツアーの第2弾が、そして発表済みだった7月の東京ガーデンシアター公演に続き、神戸国際会館こくさいホールでの公演が決定。大きいステージ、それこそがNEMOPHILAに相応しい場所。今からその日が楽しみだ。
NEMOPHILA Zepp DiverCity Tokyo 2023.2.10 セットリスト
1. Seize the Fate
2. 雷霆-RAITEI-
3. 炎天-ENTEN-
4. Back into the wild
5. Waiting for you
6. Rock’n’Roll Is?
7. STYLE
8. 徒花-ADABANA-
9. now I hear
10. Nemophila Quartette Medley
11. ZEN
12. Night Flight
13. SORAI
14. DISSENSION
[Encore]
15. Soaring ~to be continued~
16. REVIVE
17. OIRAN
18. Life
NEMOPHILA ライヴ日程
NEMOPHILA 4th Anniversary -Rizing NEMO
東京公演
日程:2023年7月17日(月・祝)
会場:東京ガーデンシアター
開場 17:00 / 開演 18:00
チケット料金:前売り/税込
A指定席:8,000円
B指定席:6,000円
詳細・お問い合わせ:DISK GARAGE 050-5533-0888(平日12:00~15:00)
神戸公演
日程:2023年7月30日(日)
会場:神戸国際会館 こくさいホール
開場:16:00 / 開演:17:00
チケット料金:前売り/税込
A指定席:8,000円
B指定席:6,000円
スタンディング:5,000円
詳細・お問い合わせ:神戸国際ステージサービス 078-230-3310(平日10:00~18:00)
ローソンチケット最速先行(抽選)
受付期間:2023年2月10日(金)21:00 ~ 2月28日(火)23:59
受付URL:NEMOPHILA|ライブ・コンサートのチケット ローチケ[ローソンチケット
※小学生以上有料
※お一人様4枚まで
NEMOPHILA Zepp Tour 2023 ~二兎を追うものは二兎を得る~
出演アーティスト:後日発表
福岡公演
日程:2023年5月31日(水)
会場:Zepp Fukuoka
開場 17:30 / 開演 18:30
詳細・お問い合わせ:キョードー西日本
TEL 0570-09-2424(平日・土 11:00~15:00)
名古屋公演
日程:2023年6月2日(金)
会場:Zepp Nagoya
開場 17:30 / 開演 18:30
詳細・お問い合わせ:サンデーフォークプロモーション
TEL 052-320-9100(全日 12:00~18:00)
大阪公演
日程:2023年6月9日(金)
会場:Zepp Osaka Bayside
開場 17:30 / 開演 18:30
詳細・お問い合わせ:キョードーインフォメーション
TEL 0570-200-888(月~土 11:00~16:00)
横浜公演
日程:2023年6月15日(木)
会場:KT Zepp Yokohama
開場 17:30 / 開演 18:30
詳細・お問い合わせ:DISK GARAGE
TEL 50-5533-0888(平日 12:00~15:00)
チケット料金(全公演共通/税込)
1F(スタンディング):7,500円
2F(指定席):8,500円
公式インフォメーション
NEMOPHILA Official Website