アーティスト名 | CITY OF THIEVES シティ・オヴ・シーヴス |
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アルバム名 | BEAST REALITY ビースト・リアリティ |
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’08年頃に結成された、ロンドン産トリオの処女作。AC/DCをちょいとメロディックに仕立て直したエアボーン風の音が基本だが、あくまでも“基本”で、そこに彼らは留まらない。GN’Rやモトリー・クルーを思わせる毒っ気を見せたかと思えば、数曲では重心をグイと落とし、サウンドガーデンやトラブルを思わせる湿ったサバス風リフの構築美で聴かせもする。サザン・ロックの埃っぽくてルーズな演奏も上々だ。リスナーが細分化された今の時代に合わせるなら、もっと音楽性を絞った方が良いのだろうが、彼らの幅の広さは、今後大きなスケールを備えたバンドとして成長が期待できる要素でもあるはずなのだ。
【文】菅原健太