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UNO!/GREEN DAY

ウノ!/グリーン・デイ

アーティスト名 GREEN DAY
グリーン・デイ
アルバム名 UNO!
ウノ!


CD | ワーナーミュージック・ジャパン | 2012年9月26日発売

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 非常にコンパクトだな、というのが第一印象。’04年の『AMERICAN IDIOT』以降、どんどん大作志向になっていったゆえの揺り戻しかもしれない。しかし、単純な原点回帰とも違う。確かに冒頭の「Nuclear Family」のリフなど「Welcome To Paradise」を彷彿とさせるものだが、何かが違う。
 聴き込むに連れ、彼らが発売前に語っていた“パワー・ポップ”の意味に気づく。今回はまさに、グリーン・デイの楽曲至上主義を丸ごと楽しめる作品と言える。パンクの下地を残しながらも、粗っぽさや仕掛けよりもひたすらメロディーの良さを出すことに腐心しているのだ。ここ数作で得意としてきたロック・オペラはなく、2〜4分台の曲がパシパシと続く。楽曲の構成が[Aメロ→Bメロ→サビ]といった明快な展開が多く、ライヴ対応を狙ったようなあざとさがない。
 元々タイトな演奏力を評価されてきた人達であるものの、これだけ“引き締まった”演奏ができることに感動した。ビリー・ジョー・アームストロングのストローク/カッティング能力はパンク系ギタリストの中でも相当高いと評価しているが、40歳を超えプレイも円熟の域に。「Kill The DJ」のようなタメを作れるようになるとは、『DOOKIE』(’94年)の頃は想像もできなかった。今後は2ヵ月おきに『DOS!』『TRE!』と続く。3部作の全貌が楽しみで仕方がない。
(小口正貴)