NINE LIVES/LAST AUTUMN’S DREAM

NINE LIVES/LAST AUTUMN’S DREAM

そのバンド名通り、毎年晩秋に瑞々しい哀愁を届けてくれる彼らの9作目。郷愁を誘う強烈な叙情味が胸を打つ甘口ハード・ロックという基本スタイルは今回ももちろん不変ながら、前作にて作曲面で大きく貢献したジェイミー・ボーガー(dr)が共同プロデューサーまで務めるようになった効果か、幾分ハッピーなドライヴ感を強めた曲を並べてきた印象だ。ライヴ的な躍動感を表層に浮き上がらせたリラックスした空気の中、伸び伸びと“歌う”アンディ・マレツェクのメロディアスなギター・ワークは相変わらず魅力的。円熟のエモーションの中にさり気なく織り込まれたスリルに、感情を大きく揺さぶられる。
(羽田幸一)