Symphonic Moon／LIV MOON

宝塚歌劇団出身の女性シンガーによるシンフォニック・メタル・プロジェクトが放つ３作目。基本的な音楽性は従来通りだが、“白LIV”と“黒LIV”という生と死を思わせる相反するキャラクターを際立たせたアプローチを押し出した点に、これまでとは異なる新鮮なニュアンスを感じ取るリスナーもいるだろう。鍛え上げられた歌唱に加え、描かれる情景を意識したストーリーテラーとしての魅力が堪能できるはずだ。随所で鋭く飛び出す大村孝佳のシュレッド・ギターもいい。アンセムの清水昭男（g）が自身の提供した２曲でプレイしたのも話題。３月にはコンセプチュアルな演目で構成する２日間の東京公演が行なわれる。（土屋京輔）