BRIDGE THE GAP/MICHAEL SCHENKER’S TEMPLE OF ROCK

BRIDGE THE GAP/MICHAEL SCHENKER’S TEMPLE OF ROCK
アーティスト名MICHAEL SCHENKER'S TEMPLE OF ROCK
マイケル・シェンカーズ・テンプル・オブ・ロック
アルバム名 BRIDGE THE GAP
ブリッジ・ザ・ギャップ

CD | キング | 11月13日発売

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健康体を取り戻した“神”による、“テンプル・オブ・ロック”名義での新作。今作から実力派シンガー:ドゥギー・ホワイトが加入。ツアー要員でもあったフランシス・ブッフホルツ(b)をメンバーに迎えたことで、ハーマン・ラレベル(dr)と共に’70〜’80年代のスコーピオンズを支えた強力なリズム隊による演奏が実現している。何とも贅沢なラインナップだ。前任ヴォーカルのマイケル・ヴォスは、本作では共同プロデュース兼エンジニアという立場で関わっている。
楽曲の質は高かったものの、ヴォスのメロハー寄りの声質のためか全体的に軽い印象を受けた前作と比べると、本作はドゥギーの力強い歌唱を活かしたミドル・テンポ主体の重厚な楽曲が中心となっており、これぞ王道!と思わず膝を叩きたくなるような内容に仕上がっている。往年のUFOに肉迫する曲もあるが、むしろレインボーやディオ、トニー・マーティン在籍時のブラック・サバスといったバンドを強烈に彷彿とさせる様式美色の強い楽曲が多く、作曲面における新たなケミストリーを感じさせる。ギターの音色もキャビネットの前で直に聴いているような錯覚に陥るほど生々しく録音されており、マイケルのサウンドを堪能するにはもってこいだろう。聴く度に新たな発見がありそうな深みとエネルギーに満ちた作品だ。新たな神話誕生か。
(Masa Eto)