PYROMIDE／テンプル・ボールズ：新世代バッドボーイズ５人組が成長を見せつける３作目

敢えて言うなら’80年代USスタイルのメインストリーム・メタル再興運動気鋭の若手ということになろうが、実のところ時流など意に介さず、ただただ情熱的にシンガロングを誘うメロディックでアッパーなハード・ロック・スタイルに純愛を注ぎ鳴らし続けるフィンランドの新世代バッドボーイズ５人組が、着実な成長ぶりを見せつけてくれる３作目。前作でド派手なギター・ワークを強調したグラマラスな方向に進む手助けを果たしたH.E.A.Tのヨナ・ティーが引き続きプロデュースを手がけ、メロディックでありながら高揚感コンシャスなギターの見せ場（と音数）が飛躍的に増加。アッパー感が強まった。

【文】平野和祥