アーティスト名 | RSO RSO |
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アルバム名 | RADIO FREE AMERICA レディオ・フリー・アメリカ |
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リッチー・サンボラ(g, vo)とオリアンティ(g, vo)、私生活におけるパートナーでもある2人の待望のフル・アルバムは、EPとして小出しにして来た音源に若干の改変を加え、新たなマテリアルを加えた全15 曲(+ボーナス2曲)。2人の音楽性を考えると、もっと間の空いた生っぽいものになる可能性もあっただろうが、ビッグ・ネーム×2らしい派手で密度の濃い音に仕上がっていることにまず拍手を贈りたい。「ジョンが歌えばまんま’90年代のボン・ジョヴィでは?」と思わせる雰囲気もあるが、プロデューサーがボブ・ロックということもあり、当然と言えば当然か。
その音楽性はブルージーでポップなアメリカン・ロックを基本に、時にカントリーっぽくもあり、R&B的な大人の色気もあり…と、曲によって表情が多彩に変わるというもの。驚くような新機軸があるわけではないが、音像がカラフルなので聴く度に発見があり、その上で過剰なほど熱いリッチーと、力強く伸びやかなオリアンティの声が奔放に舞う。歌の存在感があまりにも強烈過ぎ、比べればギター・プレイは“曲をもり立てる上手過ぎるバッキング”になりがちだが、その中で「Making History」のブライトなリフ・サウンドや爆発的なインタープレイ、「Take Me」に一瞬出て来るスパニッシュ風ソロ、「Walk With Me」の肩肘を張らない穏やかなツイン辺りは出色。