URBANO／TARO KOBAYASHI

フライングＶと力強い歌声を武器に日本のギター・ロック界を駆け回る平成生まれのギタリスト、小林太郎。2ndフル・アルバムにあたる本作は、ダンサブルなビートから弦楽器を交えたキャッチーなバラードまで様々な楽曲が並んでいるが、どんな“今風”のスタイルでもギター・サウンドを主軸に置いているのが肝だ。むき出しの感情をぶつけ、繊細さも垣間見せるヴォーカル、シーンに応じて変化するリズム・ワークの巧みさ…中でも’16年春公開予定の映画『復讐したい』の挿入歌に選ばれたという「伽藍堂」は、こうした彼の多彩さが集約された１曲だといえる。最後まで爽快に聴き通せる作品だ。