UNION GIVES STRENGTH/ガルネリウス:新体制で制作された新曲6曲+過去曲の再録によるスペシャル・アルバム

UNION GIVES STRENGTH/ガルネリウス:新体制で制作された新曲6曲+過去曲の再録によるスペシャル・アルバム
アーティスト名GALNERYUS
ガルネリウス
アルバム名 UNION GIVES STRENGTH
UNION GIVES STRENGTH

| ワーナーミュージック・ジャパン | 2021年6月16日発売

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昨年10月リリースのライヴ作を最後に脱退したFUMIYA(dr/Unlucky Morpheus)の後任にLEA(罪號人〜Zygote〜)を迎えた新体制で制作された本作は、新曲6曲+過去曲のリレコーディング・ヴァージョン×2という内容のスペシャル・アルバムに。

一聴してまず耳を捉えるのが、音圧&音数ともに強い存在感を放つLEAの強靭なドラミング。彼の加入効果か、これまでにないエクストリームな風合いに施された新曲群は、バンドの未来を占う新機軸と言ってもいいだろう。ブラスト・ビートも配してアグレッシヴに攻めまくる「THE HOWLING DARKNESS」、その激しい流れを引き継ぐヘヴィネスと昭和フォーク風味な歌唱とのギャップに慄く「FLAMES OF RAGE」、一転して「HOLD ON」ではUSネオ・プログレ・テイストほとばしる軽快さを見せると、「BLEEDING SANITY」〜「WHATEVER IT TAKES(Raise Our Hands!)」で従前通りの“ガルネリ節”満載な安定感で包んでくるという流れは完璧。

どの曲も目まぐるしく展開を重ねる中、ハイ・スピードでクライングしまくるSYU(g)とその激情に堂々と対峙するYUHKI(key)の怒涛の共闘っぷりが(時折デジャヴを呼び起こしつつも)有無を言わさぬスリルを生み出し続けているのはさすがの手腕だ。再録曲ではバンドが日本語詞に傾倒していくきっかけでもあった「EVERLASTING」に、小野正利(vo)が新たな息吹を与えているのが感慨深い。なお、初回限定盤にはバンド初の配信ライヴを収録したDVDを同梱。

【文】西野幸一郎