VERA CRUZ／エドゥ・ファラスキ：ANGRA再現ライヴのメンバーが参加したメロパワ路線のソロ作

元ANGRAのシンガーによる、EP『THE GLORY OF THE SACRED TRUTH』（’18年）、ライヴ作『TEMPLE OF SHADOWS IN CONCERT』（’20年）に続く待望の新作。ソロ名義だが旧友アキレス・プリースター（dr）含むライヴ・メンバー全面参加のバンド作品で、16世紀初頭のカブラルのブラジル発見にファンタジーを絡めた物語が綴られる。驚くのは『TEMPLE OF SHADOWS』（’04年）のメロパワ路線をまんま受け継いでいる点。ファン感涙の劇的疾走曲、アコ主体の民族風味、クラシカルなシンフォ・テイストの上でこれでもかと弾き倒すロベルト・バローズ（g）の美技も圧巻。マックス・カヴァレラ（vo）客演も要注目！

【文】奥村裕司