VORVADOS/SYU:魅力的な楽曲と凄絶なギター・フレーズに彩られたソロ3作目

VORVADOS/SYU:魅力的な楽曲と凄絶なギター・フレーズに彩られたソロ3作目
アーティスト名SYU
SYU
アルバム名 VORVADOS
VORVADOS

CD | ワーナーミュージック・ジャパン | 2019年1月23日発売

Amazonでチェック

ガルネリウスを牽引する当代きってのギター・ヒーロー:SYUによる、約2年ぶり通算3作目のソロ・アルバム。基本的にはギターを含むベーシックな楽器パートすべてをSYU自身がプレイし(ドラムはプログラミング)、多くのゲストを迎えるという形態となっている。Fuki(Fuki Commune)、HARUKA(TEARS OF TRAGEDY)、AKANE LIV(LIV MOON)という3名の女性シンガー、DOUGEN(THOUSAND EYES)、苑(摩天楼オペラ)、団長(NoGoD)に同僚の小野“SHO”正利を加えた4名の男性シンガー、キーボードにパートナーであるYUHKI、そして海外からロバート・マルセロ(デンジャー・デンジャー他)とジャッキー・ヴィンセント(クライ・ヴェノム)の超絶ギタリスト2名も参加というなんとも豪華な顔ぶれだ。

そんな実力派ゲスト陣の個性的な極上パフォーマンスを見事に引き出しているのが、SYU自身の手による魅力的な楽曲の数々。ガルネリウスの流れを汲むメロディアス×ドラマティック×プログレッシヴな基本スタイルを継承しながら、女性ヴォーカルをフィーチュアした楽曲ではシンフォニック系アニソン的な雰囲気を全面に出すなど、より“ジャパン・カルチャー”を意識した挑戦的な作風とも言える。もちろん、“泣き/哭き”にとことんこだわったギター・フレーズの凄絶な殺傷力の高さは言わずもがなだ。

【文】羽田幸一