ジャクソン新モデル:ヴァーチュオーゾ(Virtuoso)登場!

ジャクソン新モデル:ヴァーチュオーゾ(Virtuoso)登場!

グローヴァー・ジャクソン氏がランディ・ローズの個性的なVシェイプ・ギターを開発し、それが結果的にジャクソン・ブランドの1号機となったのが、1980年のこと。以来、ジャクソンは数々の名ギターを生み出し、’80年代以降のヘヴィ・メタル・シーンを牽引する存在であり続けてきた。例えばジャクソンのギターが初めて録音に使用された(かもしれない)オジー・オズボーンの『DIARY OF A MADMAN』(1982年)を皮切りに、アイアン・メイデン『SOMEWHERE IN TIME』(1986年/エイドリアン・スミス)、アンスラックス『AMONG THE LIVING』(1987年/スコット・イアン)、メガデス『RUST IN PEACE』(1990年/デイヴ・ムステイン&マーティ・フリードマン)、チルドレン・オブ・ボドム『HATEBREEDER』(1999年/アレキシ・ライホ)…など、そのサウンドを聴くことができる名作は枚挙にいとまがない。もちろん近年も、ガス G.『QUANTUM LEAP』(2021年)、GOJIRA『FORTITUDE』(2021年/ジョー・デュプランティエ)、スリップノット『THE END IS SO FAR』(2022年/ミック・トムソン)、ペリフェリー『PERIPHERY V』(2023年/ミーシャ・マンソー)などなど、名作の数は増え続けている。ジャクソンが決して、過ぎ去った’80sや’90sの記憶のみに生きるブランドではないことは明らかだ。

ちなみにかつてアレキシ・ライホがヤング・ギターのインタビューで語ったところによると、彼が若い頃のフィンランドには楽器店が少なく、中でもアメリカ(US)製ジャクソンのギターは入荷までに数ヶ月を要する、高級メタル・ギターの代名詞だったという。一方、例えば’90年代の日本も似たような状況であり…手に取りやすい価格帯のいわゆる日本製ジャクソンも品質的に大健闘していたものの、当時ほとんどがカスタム・オーダーだったUS製ジャクソンは価格が数倍。当時を知るベテラン・ギタリストの多くは、“高嶺の花”と捉えていたのではなかろうか。

高額なカスタム・ショップものと低価格な海外生産ラインの、間をつなぐラインナップが存在しない…その状況が長く続いたことは、ジャクソン的にも心苦しいものだったという。そんな中、時代はめぐり、世界的なメタル需要が高まりつつあった2020年代初頭。「カリフォルニア州コロナの自社工場にて、工程の最初から最後までを完全にコントロールしながら生産するファクトリー・モデル」というコンセプトのもと、新たにアメリカン・シリーズが誕生する。その第1弾として、ソロイスト(Soloist)の新機種“SL3”が2022年に登場。ヤング・ギター本誌でも2022年11月号にて特集させていただいたので、ご存知の方は多いだろう。

ちなみにジャクソンのラインナップの中でもソロイストとディンキー(Dinky)は、ストラトキャスターのように万能型のダブル・カッタウェイ・シェイプを持つ、ファンの間でも長年愛され続けてきた主力選手だ。前置きが長くなってしまったが…そんなジャクソンらしさを継承するアメリカン・シリーズのニュー・モデルとして、2023年9月、久々に全く新しい名前のモデルが発表された。それがヴァーチュオーゾ(Virtuoso)である。

サテン・シェル・ピンク
ミスティック・ブルー
サテン・ブラック
スペシフィック・オーシャン

本誌YouTubeチャンネルおよびヤング・ギター2023年10月号にて、ヴァーチュオーゾの最速試奏レビューをそれぞれ行なっているので、ぜひご覧いただきたいが…ここでは簡単にそのスペックをまとめさせていただこう。

Jackson American Series Virtuoso 主要スペック

  • 加熱処理されたキャラメライズド・メイプルと通常のメイプルを組み合わせ、グラファイト製の補強ロッドを内蔵したスピード・ネックを、ボルト・オン・ジョイントでボディーに固定。
  • 長時間のスピード・プレイを快適にこなせるよう人間工学に基づいて設計された、新開発のボディー・コンター“ハンドシェイク・ヒール”。
  • 指板には1つ1つ異なる模様を持つストリークト・エボニー(縞黒檀)を使用。12~16インチのコンパウンド・ラディアス仕様。
  • ピックアップはセイモア・ダンカン“SH-1n ’59 Model”(ネック・ポジション)と“TB-4 JB Trembucker”(ブリッジ・ポジション)を搭載。
  • フロイドローズ・トレモロとゴトー製ロッキング・チューナーを搭載。
  • 価格は396,000円(税込)。
  • Jackson Guitars – Japan

ブランド公式動画

このヴァーチュオーゾの発表に合わせ、ジャクソンではマーティ・フリードマンを筆頭に、ミーシャ・マンソー(ペリフェリー)、デイヴ・デヴィッドソン(レヴォケイション)、デビー・ゴフ(ヘリオット)、クリント・タスティン(エッラ)という5名のギタリストを起用してのキャンペーンを展開中。ジャクソンのYouTubeチャンネルなどで、彼らがヴァーチュオーゾを手にプレイする動画が公開されているので、ぜひそちらもチェックしていただきたい。

ジャクソン ヴァーチュオーゾ

Marty Friedman’s Comment
マーティ・フリードマン

ヴァーチュオーゾを弾くマーティ1

実際にこのヴァーチュオーゾを手に取ってみて、「素晴らしいワークツールが手に入った!」と思ったよ。これから僕はこのギターをたくさん使うことになると思う。僕らが出演した映像を見たらわかると思うけど、撮影の時にもちゃんと本当に弾きまくってるんだよ。強く叩いたりジャンプしたりしながら、実際にヴァーチュオーゾを演奏してるんだ。撮影の合間にもチューニングが狂うことはなかったし、その事実からも、このギターが本当にストリートやスタジオで使える価値のある楽器だということがわかると思う。これは僕自身が長年ジャクソンを弾いてきた中で、実感していることでもある。たとえ飛行機から投げ出しても、チューニングをキープできるんじゃないかな?(笑) ジャクソンはメタルのような攻撃的な演奏を念頭に置いているブランドだからね。技術的なことは僕は詳しくないけれど、非常に精巧に作られているから、プロの激しい演奏に耐えることができるんだ。

ヴァーチュオーゾを弾くマーティ2

Misha Mansoor’s Comment
ミーシャ・マンソー

ヴァーチュオーゾを弾くミーシャ1

僕は今回のヴァーチュオーゾの映像で、音楽監督を務めたんだ。これだけたくさんの才能あるミュージシャンがいる中で、それぞれの長所を生かすようなセクションを書きつつ、アイデアとしてしっかりまとまりのあるものにしようと思った。それに、僕らが一緒に音楽をするのが楽しくなるようなセクションを作ることもね。インストゥルメンタルの曲だから、長引かない程度に面白くしたいとも思った。実際、いい仕事ができたと感じているけど、普段やっていることとは全く異なるチャレンジでもあったよ。でも実際に最初から最後まで通して収録してみたところ、かなり簡単にまとまったからラッキーだったね。そういう幸運に恵まれることって、ごく稀にあるんだよ(笑)。すべてが順風満帆だったし、このメンバー全員が楽しんでくれたことを祈るよ。

ヴァーチュオーゾを弾くミーシャ2

Clint Tustin’s Comment
クリント・タスティン

ヴァーチュオーゾを弾くクリント1

家に帰って最初にこのギターが届いているのを知って、すぐさま手に取った時…まずネックの感触にとても驚かされ、ワクワクさせられた。特にヒール部分がすごく滑らかで素晴らしいね。とてもハイ・クオリティに感じられた。映像撮影の時にもこのヴァーチュオーゾを何本か手に取って演奏してみたんだけど、どれもネックはすごく快適で、楽々演奏できた。ルックス以外で言えば、それが最も気に入った点だな。

ヴァーチュオーゾを弾くクリント2

Debbie Gough’s Comment
デビー・ゴフ

ヴァーチュオーゾを弾くデビー1

私もクリントと同じように、ネックのプレイアビリティの良さが最も素晴らしい点だと思った。新しいギターを手に取る時って、まずネックの感触で、5分以内に相性がわかるよね。ヴァーチュオーゾのネックはすごく滑らかで、特にソロ・プレイに適していると思う。とても快適!

ヴァーチュオーゾを弾くデビー2

Dave Davidson’s Comment
デイヴ・デヴィッドソン

ヴァーチュオーゾを弾くデイヴ1

僕がジャクソンのギターを目にした最初の記憶は、ランディ・ローズが“Rhoads V”を演奏している古い映像だったんだ。あの形がすごく印象的だったから、このブランドが他にどんなギターをラインナップしているのかを知りたくなったわけ。それで調べてみたら、どれも洗練されたメタルらしさのあるルックスに驚かされたんだよ。例えば僕のお気に入りのギタリストには、現在ヴォイヴォドでプレイしているダニエル・モングレインもいるんだけど、彼は“Warrior”を使っていたよね。

現代のミュージシャンにはとてもたくさんの選択肢があって、成功するためには様々な方法がある。たとえツアーが好きじゃなくても、YouTubeで大きな存在感を持てばたくさんの人に知ってもらえるかもしれない。自分の得意分野に深く狭くアクセスできれば、成功と報酬に満ちたキャリアを築くことができるだろう。そういう意味では僕らはみんな、ヴァーチュオーゾ…つまり音楽の達人を目指すキャンペーンに携わる一員なんじゃないかな。

ヴァーチュオーゾを弾くデイヴ2

ジャクソン“American Series Virtuoso”仕様

ボディー:アルダー
フィニッシュ:サテン
ネック:5ピース(キャラメライズド・メイプル/メイプル/キャラメライズド・メイプル/メイプル/キャラメライズド・メイプル)
ネック・フィニッシュ:手作業によるサテン・ウレタン
フィンガーボード:ストリーク・エボニー、12〜16インチ・コンパウンドコンパウンド・ラディアス (304.8 〜 406.4mm)
フレット:24、ジャンボ・タイプ
ポジションマーク:マザー・オブ・パール、オフセット・ドット(ストリーク・エボニー)
ナット素材及び幅 :フロイドローズ“1500 Series Locking”、1.6875″(42.86mm)
ペグ:ゴトー“MG-T Locking”
スケール:25.5”(64.77cm)
ブリッジ:フロイドローズ“Floyd Rose® 1500 Series Double-Locking Tremolo”
ピックアップ:セイモア・ダンカン“JBTM TB-4”(ブリッジ&ミドル)、同“‘59TM SH-1N”(ネック)

ピックアップ・スイッチ:5ウェイ・セレクター
ポジション1:ブリッジ
ポジション2:ブリッジ外側&ネック内側
ポジション3:ブリッジ&ネック
ポジション4:ブリッジ内側&ネック外側
ポジション5:ネック

コントロール:ヴォリューム、トーン
ハードウェア:ブラック
弦:ニッケル・プレーテッド・スティール(ゲージ:.009〜.042)
ケース/ギグ・バッグ:ジャクソン“Foam Core Case”が付属
カラー:サテン・シェル・ピンク(Satin Shell Pink)、ミスティック・ブルー(Mystic Blue)、サテン・ブラック(Satin Black)、スペシフィック・オーシャン(Specific Ocean)

価格:396,000円(税込)
公式インフォメーション:Jackson Guitars – Japan

YG試奏動画