スロバキア“MORE//THAN//FEST 2016”と宴会! Ryoji/GYZEコラム第3回

スロバキア“MORE//THAN//FEST 2016”と宴会! Ryoji/GYZEコラム第3回
国内のメロディック・デス・メタル・シーンにおいて最も勢いのある若手バンドの1つ、GYZE(ギゼ)。これまでに2枚のフル・アルバムを発表し、昨年の“LOUD PARK 15”に出演を果たすなど順調にキャリアを積み重ねている彼らは、この夏ドイツ、スロバキア、ポーランドを廻るヨーロッパ・ツアーを敢行した。そのツアーに関する思い出を、GYZEのフロントマンであるRyoji(vo, g)が綴った特別コラムをここYG公式ウェブサイトにてお届け! 

第3回目となる今回は、スロバキアのフェス“MORE//THAN//FEST 2016”出演時の模様をお伝えしよう。

「どんな状況でもやってやる!」という気概がないと乗り越えられない

“SUMMER BREEZE OPEN AIR 2016”に出演した翌日にはスロバキアの“MORE//THAN//FEST”への出演を控えていたので、すぐに次の会場へ移動…。こちらの会場も“SUMMER BREEZE〜”と同様、大自然の田舎町にあって「どこにメタルを聴く人がいるんだよ!?」って感じでしたが、会場付近になるとたくさんのメタルヘッズが現れました。

そして会場に着くと…何と隣の車からガンマ・レイのカイ・ハンセンが登場!!(笑) 喋り掛けるととても気さくな方で、写真も一緒に撮らせてくれました。

ryoji-column3-1

さて、GYZEの出番は日が暮れるタイミングの夜7時〜8時頃。外でやるには最高に気持ちのよい時間帯です。その前に、隣のステージでフィンランドのフォーク・メタル・バンド:エンシフェルムが演奏してる中サウンド・チェックを開始。実はこのエンシフェルムのペトリ・リンドロス(vo, g)は、以前ノーサーというバンドのフロントマンをやっていて、僕の憧れの対象だったんです。そういう背景もあったので、この時は不思議な気持ちでした…。

この日使ったアンプはマーシャル製(モデルの詳細は忘れちゃいました)。問題なく音を出せるアンプだったので、まずは一安心でした。昨年出演させていただいた“LOUD PARK”もそうなのですが、フェスというのは基本的にサウンド・チェックに多くの時間をもらえません。だから、もちろん「こういう環境じゃないと満足のいく演奏なんてできない!」というコダワリは音楽家には絶対に必要なことだと思いますが、こういったフェスを廻る以上、「どんな状況でもやってやる!」という気概がないと乗り越えられない場面がたくさんあるんです…。というわけで、この日もらえたサウンド・チェックの時間は、メンバー1人につきたったの1~2分(笑)。あれこれ要望を言っている場合ではありませんでした(笑)。ただ僕の場合、サウンド・チェックに時間を掛ければ掛けるほど(本番で)悪いモニター環境になるというジンクスがあるので、「とりあえず自分の演奏が把握できればOK」くらいの気持ちでいます。ぜひプロ活動を目指しているYG読者の皆さんも、頭でっかちになり過ぎずパンクな精神も育ててみてください。きっといつか役に立ちますから!

そしていよいよライヴ本番。“SUMMER BREEZE〜”と同じく、ここでも曲を重ねるごとにドンドン観客が増えていくのが分かりました。日が沈むタイミングで「NANOHANA」をプレイした時は、完全に自分の世界に浸ることができましたね。そうそう、実はこの時ドラゴンフォースのサム(トットマン/g)とフレデリク(ルクレール/b)の2人が、GYZEのライヴを最初から最後までわざわざ観ていてくれたんですよ! この日も恒例のウォール・オブ・デスなどがバッチリ決まり、最後はアンコールも沸き起こりました。

とても納得のいくステージだったと思います。ずっと今まで夢に見ていた景色が2日連続で体験できて、自分でもどう表現して良いのか分かりません。諦めずに自分の信じた道を歩み続けると、良いことが訪れるものですね…。

GYZE @ MORE//THAN//FEST 2016

GYZE @ MORE//THAN//FEST 2016

GYZE @ MORE//THAN//FEST 2016

GYZE セットリスト @ MORE//THAN//FEST, Slovakia 2016.8.20

1. BLACK BRIDE
2. FASCINATING VIOLENCE
3. IN GRIEF
4. NANOHANA
5. FINAL REVENGE
6. DESIRE

こうしてライヴが終わりホテルへ帰ろうとした時、同フェスに出演していたANGRAの初代ヴォーカリスト:アンドレ・マトスが名曲「Carry On」を唄い始めたので、速攻観に行きました。そして「高校生の頃はこの曲を必死で憶えてカヴァーしたな〜」なんてことを思い出しながら、会場を後に。

これで一息つくかと思いきや、この日はまだスペシャルな出来事があって──同じホテルにドラゴンフォース、エンシフェルム、ソドム、クレイドル・オブ・フィルスのメンバーが泊まっていたのですが、彼らとホテル前の路上で宴会を開始したのです(爆)。サムは常に酔っ払ってるので、いつもフレンドリー(笑)。エンシフェルムもGYZEのステージを観てくれていたようで、僕達のことをかなり気に入ってくれたようでした。それで9月10日にあった彼らの地元でのワンマン公演でサポート・アクトやらないか?と声を掛けてもらったのですが、今回は残念ながらスケジュールの調整が難しく、また次の機会に持ち越すことに…。願ってもないチャンスだったから、やりたかったな〜! 次はフィンランドでライヴですね!! そんな楽しい宴の模様を、エンシフェルムのアコーディオン・プレイヤー:ネッタ(スコグ)がInstagramで紹介してくれました。

ryoji-column3-6

with Frédéric
with Frédéric

飲みの席ならではのハプニングも発生していましたが、ここで書くのは自粛します(笑)。朝食も飲み会のメンバーとも共にとって、穏やかな時間を過ごすことができました。下の写真はその時撮ったもので、GYZEドラム:Shujiとドラゴンフォースのドラム:ジー(アンザローネ)です。2人はUFiPシンバルのエンドース・メイトで、いつも仲良くしているようです。

ryoji-column3-8

参照:キクタニミュージック(UFiP正規代理店)

そして最後に、またサムとパシャり(どんだけフレンドリーなんだ!)。

ryoji-column3-9