アーティスト名 | B'z B'z |
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アルバム名 | EPIC DAY EPIC DAY |
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毎年常に何かしらのリリースは行なっているB’zだが、スタジオ・フル・アルバムという意味では、前作『C’mon』(’11年)から随分間が空いてしまった。久々の新作で彼らが採ったのは、奇をてらわずド真ん中のロックを直球で投げるという、王者の方法論だ。例えばオープニング・ナンバーの「Las Vegas」で聴けるのは、ロックンロールの定番リフをアレンジしたストレートなコード進行で、ギター・ソロに至っては普通の12小節ブルース。であるにもかかわらず、きっちりと彼らにしか成し得ないゴージャスな説得力を生み出している。これぞミュージシャンとしての地力の強さが成せる業。その辺りはビート・ロック調の「NO EXCUSE」も同様で、’80年代的な定番リズムを用いながらも、しっかりB’z流に料理してしまっている。「EPIC DAY」に至っては’70年代へのリスペクトがあまりにも分かりやすく出ていて微笑ましさすら感じるが、ここまで様式美的なハード・ロックを彼らのようなメジャーな存在がやってくれたことに、スタンディング・オベーションを送りたい。その一方、クリーンなギターでしっとり奏でる「Exit To The Sun」や「君を気にしない日など」などの感動的バラードもきっちり収録。決して“ロック・マニア”な方向へ振り切ってしまわないバランス感覚は、さすがベテランだ。ちなみに今作は[通常盤]の他、[LIVE-GYM 2015盤][初回限定盤][アナログレコード]という複数フォーマットを用意。
(坂東健太)