WOMAN／CYNTIA

前作『Limit Break』（’14年）はファンを唸らせる高品質メタル・アルバムだったが、バンドが選んだネクストは新たなステージだった。キーボードを含む女性５人組の４作目は、まず冒頭２曲がEDM要素を取り入れた楽曲で新機軸を鮮烈に打ち出し、以降、女性的しなやかさを感じるキャッチーなナンバーが続く。ただ決してJ-POP化ではなく、ドライヴ感溢れるものやドラマティックなバラードなどらしさも残しながら、自然体で“良い曲”を目指した印象だ。同時にYUIのギター・ワークはフラッシーさよりも一層曲に沿ったプレイへと変化、メロディーを大切にした歌うようなフレーズこそ彼女の持ち味である。
（早川洋介）