THE UNHEAVENLY CREATURES/COHEED AND CAMBRIA ボストンやクイーンの大衆性や透明感も思わせる3年ぶり9作目

THE UNHEAVENLY CREATURES/COHEED AND CAMBRIA ボストンやクイーンの大衆性や透明感も思わせる3年ぶり9作目
アーティスト名COHEED AND CAMBRIA
コヒード・アンド・カンブリア
アルバム名 THE UNHEAVENLY CREATURES
ジ・アンヘヴンリー・クリーチャーズ

CD | ワーナーミュージック・ジャパン | 2018年10月5日発売

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エモ要素は薄れ、今や往年のプログ・ロック/ポップ愛好家にも受け入れられ…というか、むしろメインのリスナーは完全にそちら側な気がする彼らの約3年ぶりの9作目。今作も鉄板の好盤だ。散々比較されてきたラッシュばりの構成力や骨太さは健在で、さらにボストンやクイーンを思わせる繊細な密度感を伴った大衆性や透明感も持ち込まれた今作は、増量されたシンセ類や空間系エフェクトが紡ぎ出すSF風サウンドとも相まって、より強大な音楽への没入感をもたらす。ロックだけに拘泥せずチップチューン風の電子音も採用して、今という時代の音楽を提示せんとする彼らのプログレッシヴな姿勢も素敵だ。

【文】菅原健太