SYNRA BANSYO/レイチェル・マザー・グース:ネオクラ要素とプログレ・テイストのバランスを再構築

SYNRA BANSYO/レイチェル・マザー・グース:ネオクラ要素とプログレ・テイストのバランスを再構築
アーティスト名Rachel Mother Goose
レイチェル・マザー・グース
アルバム名 SYNRA BANSYO
シンラ・バンショウ 〜森羅万象

CD | ルビコン・ミュージック | 2021年5月26日発売

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’99年にネオ・クラシカル・ヘヴィ・メタル・バンドとして結成され、’16年の前作『TOKIWA NO SAI』からプログレ・メタルの要素も押し出すに至った、韓国人シンガー:キム・ソンフンを擁する国産バンドの新作。中心人物である植木英史のメロディアスかつテクニカルなギター・プレイが牽引するネオクラ要素と、前作で推し進めたプログレ・テイストとのバランスを一度崩壊させた上で再度構築した感があり、すべてにおいて新鮮かつユニークな音楽性として示されている。クリエイティヴィティに富んだ内容は、制作の上でもちろん苦労もあったろうが、楽しさ・喜びの方が大きかったのではないかと想像する。

【文】小澤明久