5月15・16日に3年半ぶりの再来日を果たしたフィンランドのメロディック・ヘヴィ・メタラー:ビースト・イン・ブラック。両日ともに大盛況のパフォーマンスを見せてくれた彼ら、その手応えをギター・チームのアントン・カバネンとカスペリ・ヘイッキネンが語ってくれたインタビューを、現在発売中のヤング・ギター7月号に掲載中だ。
当ページでは、今回の来日公演で2人が使用したギターやアンプを紹介していこう。
Anton Kabanen:Jackson / Phil Demmel King V
アントンが今回持参したギターは、ジャクソンのフィル・デンメル・シグネチュア“Phil Demmel King V”が2本。ホワイトとレッドの1本ずつで、以前の来日ではホワイトのモデルがプレイされており、赤い方を日本に持ってくるのは今回が初めてとのこと。どちらもメインであり、気分によって使い分けるそうだが、ステージでは両日共にこちらがプレイされた。弦のゲージは2人とも[.010〜.046]で、スタンダード・チューニング。
Kasperi Heikkinen:Ibanez / Custom Model
カスペリのギターはアイバニーズのL.A.カスタム・ショップ製で、自ら愛用してきたスティーヴ・ヴァイ“JEM”を基準に好みのスペックをリクエスト。蛍光グリーン&ピンクといったカラーリングや、ディマジオ“Gravity Storm”“Evolution”というスティーヴのシグネチュア・ピックアップをチョイスしているところからもリスペクトが伺える。リヴァース・ヘッドであること、指板のスキャロップド加工や蓄光素材のポジションマークといった特徴がある。
もう1本、ウォーム・アップ兼バックアップ用としてに“RG565”があり、カラーはオレンジとのこと。ストックのネック・ピックアップはシングルコイルだが、ハムバッカーに交換されているそうだ。
Amp & Effects:Nural DSP / Quad Cortex
ステージ脇のラック上にはバンド持参のボードが設置されており、ギター及びベースすべてのアンプ類がコンパクトにまとめられていた。ギター・チームのアンプに関しては、2人で1台のNural DSP製“Quad Cortex”を使用(写真右側)。内蔵エフェクトも使用されており、シンセ等の同機音源のMIDI信号をトリガーに、リズムやソロといったパートごとにサウンドが自動で切り替わるようプログラミングされている。場所を問わず一貫したサウンドを出せること、移動時にかさばらないことなどが決め手の理由だと2人は話している。
ボード下のラックはワイアレス・システム(日本でのレンタル)。ステージを自由に動き回ったりフォーメーションを組んだりといった、メンバーの躍動的なパフォーマンスを支えている。