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WILL TO POWER/ARCH ENEMY

ウィル・トゥ・パワー/アーチ・エネミー

アーティスト名 ARCH ENEMY
アーチ・エネミー
アルバム名 WILL TO POWER
ウィル・トゥ・パワー


CD | トゥルーパー・エンタテインメント | 2017年9月1日発売

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通算10作目のスタジオ作と節目の本作も、どこを切っても“アーチ・エネミー印”が顔を出す快作だ。ブルータルに口火を切りつつ、コーラス・パートになるとあざといまでの哀切メロディーで畳み掛ける定番スタイルの楽曲がズラリと並ぶこれまでと変わらぬ作風、さらにはメロディー的にも既視感(既聴感?)満載なのに、聴き手のハートを一瞬にして鷲掴みにしてしまう構成力の高さには心から感服せざるを得ない。

アリッサ・ホワイト=グルーズ(vo)は加入後3年が経過しての2作目ということで、お披露目的な意味合いも感じられた前作より格段に存在感アップ。メロウな「Murder Scene」で聴かせるノーマル歌唱の素晴らしさも大きな武器だ。本誌的には宇宙随一クラスの超絶ギタリスト:ジェフ・ルーミズが初参加するアルバムということも大きなトピックだろう。ただ、こちらについては数曲で思わず身を乗り出すスーパー・プレイが飛び出すものの、全編を通してのギター・パートは(当然ながら)マイケル・アモット主導で、ジェフの凄技の連発を期待して本作に触れると物足りなさを感じてしまうのもまた事実。日本盤ボーナスとしてプリティ・メイズのド名曲「Back To Back」をセレクトするセンスにも脱帽! それにしても、海外盤ではイントロとして冒頭に収録されている「Set Flame To The Night」を、日本盤では本編のアウトロにしたのは何故?(編註:P.44〜参照)
(羽田幸一)