アーティスト名 | BLACK LABEL SOCIETY ブラック・レーベル・ソサイアティ |
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アルバム名 | GRIMMEST HITS グリメスト・ヒッツ |
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ザック・ワイルド(vo, g)率いる4人組(ただし、セカンド・ギターのダリオ・ロリーナはレコーディングには不参加)の、『CATACOMBS OF THE BLACK VATICAN』(’14年)に続く第10作。相変わらず、ザック流ブラック・サバスといったナンバーが目立っているが、前作ではヘヴィ・リフ主体の楽曲でもかなりレイドバックしていたのに対し、ZAKK SABBATHでのライヴ活動が影響してか、今作ではハード&メタルな“うねり”が大復活。粘っこくダウナーなグルーヴからも野卑な攻撃性がビシビシと伝わってくる。トニー・アイオミのプレイやフレーズを研究しまくっているザックだからこその、尊敬と敬愛に満ち満ちた本気度の高いオマージュも素晴らしく、多くのサバス・フリークが思わずハッとさせられる瞬間が何度もあること請け合いだ。
一方、のっけからハイ・テンションな速弾きが炸裂し、エモーショナルに咽び泣く長めのソロも味わい深く──ピッキング・ハーモニクス成分の低さは気になるものの──リード・パートの弾き込み具合は過去最高かも。ただ、いなたいサザン風味も勿論散りばめられており、ブルージーなバラードもあって、イイ意味で枯れたトーンや生音に近い歪みもたっぷり堪能できる。「The Only Words」「Disbelief」の“Unblackened Version”(ボーナス・トラックの2曲)も要チェック。
【文】奥村裕司